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シャオロンを送り暫くすると、もう一人患者さんが来る。
「,,,,,。」
病みという概念がなく、全く此処に来ることのないコネシマさんだった。
偶に来るのは私に会いに来た時だけ。
そんなコネシマさんが顔を俯かせ、明らかに病みオーラを出していた。
「コネシマさんどうしたの？」
コネシマさんは私の発言を無視し、私に抱き着いてきた。
彼の胸に私の顔面が当たる。訓練帰りなのだろう、湿っている。
kn「俺なんで生きてんのやろ」
「俺なんて何も出来ない愚図やし、頭が言い訳でも無いし、家族も居らんし,,,。」
「俺みたいな奴死んだ方がええんとちゃうか？Aもそう思うやろ？」
コネシマさんは私の背中の後ろで手をきつく結びながらそう言った。
「私は想わないよ。コネシマさんは努力家で、仲間想いで、とってもいい人だもん。」
kn「そんなことないで。俺なんてただのカスや。」
正直、何がコネシマさんを此処までにしたのかは分からない。
しかし、コネシマさんを此処まで傷つける事象が何かあったのだろう。
「コネシマさん。一回離れよっか。あっちに行こう。」
kn「嫌や。もうちょいこうしときたい。」
「でも他の人たちに見られちゃうよ？」
kn「見せつければいいやん。」
「でもコネシマさんのそんな不安そうな顔みたら皆不安になっちゃうよ？」
kn「,,,。」
コネシマさんは無言で私から離れ個人相談室に向かった。
「どうしたの？」
kn「笑わんとって聞いてくれるか？」
「もちろん。」
kn「最近バリ調子悪いねん。シャオロンには三連敗するし、街で餓鬼に馬鹿にされるし、親から珍しく手紙来たと思ったら金の無心。書類なんて再々再提出。意味わからん。」
何か大きいもので病んでしまったのかと思ったら、小さい物が積もっただけだった。
小さいと言っても、彼からしたら大きいことかもしれないが。
「なんで俺はこんなに無能なんやろ。」
「安心して。偶々不幸が重なっちゃっただけだから。これから沢山いいことがあるから。」
kn「そんなこと無いわ。これは必然やねん。偶然でも何でもないねん。俺がこんなに阿保で愚図で無能やから,,,。」
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作者名：汝 | 作者ホームページ：https://twitter.com/shoppi_su
作成日時：2023年9月9日 22時
