- ページ24
彼女がカフェに行くのを見届けて、すぐにマクヒョンに電話した。
「ヘチャナ、頼んでたもの…」
「ヒョン！」
「どうした？何かあった？」
「コンビニに行ったらAが働いてたんだけど、理不尽に客に怒鳴られてたんだよ。もう上がったんだけど、震えて泣いてて。俺あんな姿初めて見たから1人にはできなくて。ヒョン俺どうすればいい？」
「今Aは一緒にいるの？」
「近くのカフェに入っててもらってる」
「そっか、ドンヒョギよくやったよ。Aは制服着てる？」
「いや、バイトの服だからそんなに目立つ格好はしてないよ」
「了解。 2人で歩くのは目立つからヒョンに話して俺と何人かで一旦迎えに行くから、会社に戻ろう。ドンヒョギはスタッフと一緒のフリしてそばにいるか、少し離れた席に座るかして、そのカフェにいて。」
「わかった。ヒョンありがとう」
「大丈夫。お前は冷静にな」
電話を切って急いでAの元へ向かった。
Aは窓際のカウンターの席で座っていた。
俺も店員にバレないように注文して一つ席を開けて隣に座った。
どうやってこの後の動きをAに伝えればいいかわからなくて考えているとポケットにさっき歌の練習で使ったボールペンを見つけた。
紙ナプキンを数枚取って、伝言を書き留める。
・大丈夫だよ、そばにいるよ
・今からマクヒョンが来てくれるよ
・とりあえず1人でいるのはおれが心配だから一緒に事務所へ戻ろう
・マクヒョンが来てこのお店出る時スタッフのふりできる？話したりしなくていいから自然に出よう
カフェには数人しかいないけれどできるだけ怪しまれないように隣のAにそっと紙を渡す。
驚いたようにこっちを見たけど、何事もなかったかのように一度頷いた。
震えはまだ止まっていない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 821人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
shootingthemoon(プロフ) - ゆゆゆさん» ゆゆゆさん、コメントありがとうございます。温かい言葉をかけていただいてすごくすごく嬉しいです。また３人のお話を紡いでいく力になりました。楽しみに待っていただけますと幸いです。 (1月26日 17時) (
レス) id: 0910eec42c (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆゆ - はじめまして。このお話がすごく好きです。マークさんとヘチャンさんと主人公それぞれが互いを深く思いやり、不安定な未来を言葉と共に信じているさまが本当に素敵です。この先のお話も楽しみに待っています。応援しています。 (1月24日 22時) (レス) id: 34fddf9d6c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：月夜 | 作成日時：2023年3月19日 22時
