不倫【jk×jm】 (ページ2)

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それから、幾日か経って、僕には何件かの連絡が来ている。
最初のメッセージだけ返してその後の電話はひたすら無視している。
失礼だと思うけど許して欲しいと思う。妻のことを狙うあの男にどんな対応したらいいんだ。妻にも連絡をしているのか、彼から連絡が来るたびにそんなことも考えて小さく嫉妬する。

珍しく定時に終わって嬉しくなる。飲みの誘いも早い時間だからか、声が掛からなくて珍しく早い時間に家に帰れる。

「パクさん！」

この世の中にはパクさんという名字の人は大量にいるし、違うだろう。

「パクさんっ！」

生憎友達は少ないし僕にかけている言葉じゃないだろう。

「パクさんってば！」

何となく、感づいてはいます。正直、周りに人いないし。この声聞き覚えあるし。

ぎゅっと手を引っ張られる。

「なんで、無視するんですか！」

『…。』

「電話しても返してくれないし、飲みに行きましょうって言ったじゃないですか！」

『ごめん。』
あんなの社交辞令じゃないか、普通。

「オススメのバーがあるんです！行きましょう！」

『えっ』
ぐっと腕を引っ張られて思わず漏れる声。

「拒否権ないですから。」

「ここです。」
離れた場所にある地下1階のバー。すごいお洒落でさすが、というか、なんというか。
「入りましょう。」
．
．
．
「おすすめでいいですか。」

『うん。』
バーって久しぶりだな。結婚してからは尚更。

「バー好きなんですか？すごい目キラキラしてますよ？」

『まぁ。』

『そういえば、名前なんで知ってるの？』

「三者面談なんですから、お子さんの名前書いてあるじゃないですか。それに、連絡先も交換したじゃないですか。僕の名前知らないんですか？」

内ポケットからスマホを出して液晶画面を僕の方に向ける。

「チョンです。チョンジョングク。」
覚えてくださいね、なんて言いながらしまう。

「そう言えば、下の名前で呼びたいです。なんて言うんですか？」

『ジミン。パクジミン。』

「ジミンさんっ！」

そっから話をして、初対面でも話は盛り上がるものなようでお酒もすごい飲んでしまっている。すごい愛らしい性格をしていて思わず妻への態度を忘れそうになってしまう。嫌味な奴なはずなのに。

久しぶりのバーに人に、それから美味しいお酒にそろそろやばい。クラクラしてくる。

「僕と不倫しませんか？」

…ん？

ガタンッ

「ジミンさんっ！」