【実況者】猫みたいな君Part3【キヨ】

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キヨくんに会うことも無く
あと数日で夏休みも終了する。

北海道旅行からは1度も会っていない...

正直すごく会いたい

連絡すれば会えるんだけど、なんとなく勇気出なくて。

とりあえず、また明日にしよ！！
って思ってたら毎日が過ぎていってしまった。

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夏休み中は、キヨくんフジくん七瀬ちゃんは部活で忙しいし
ヒラ先輩は結局ずっと北海道にいるのか寮で全くすれ違わない。隣の部屋なのに物音すら聞こえないし。
こーすけ先生は先生だし遊ぼうとはならないしなあ。

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私は寮に篭って宿題をしたりテレビみたり
実家には帰らなかったし。

退屈な夏休みをすごしている。

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キヨくんは、何回病院に行ったんだろう...

女の子の体調は大丈夫なのかなあ。

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夕飯を食べようと食堂へ向かう。
ぼけ、っとエレベーターに乗り1階のボタンを押す。

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ボロボロのエレベーターがガタガタと不安定に揺れながら1階に着いてドアが開くと

キヨ「あ」

A棟の1階にキヨくんの姿

「ど、どうしたの？！」

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いるはずの無い場所にキヨくんがいてびっくりして
会いたかった気持ちがぶわーって溢れて嬉しくなって

心が跳ねる。

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今日は部活じゃなかったのかな。
ラフにTシャツとスエット姿のキヨくんが今目の前に立っている。

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「あ、ヒラ先輩に会いにA棟来たとか？なんか部屋から物音すらしないからまだ北海道に..」

そう言いかけると
キヨくんはいきなり私の腕を掴む。

そしてそのままぐい、と引き寄せられ
私はキヨくんの腕の中に抱き締められていた。

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何が起こっているか理解するのに時間がかかって

てか、理解できなくて。

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私達の後ろで
エレベーターのドアが音を立てて閉まる

しん、とした寮の廊下に
キヨくんに抱き締められている私の心臓の鼓動がうるさいくらいに響いている気がする。

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「だ..大丈夫..？」

私を抱き締めるキヨくんは
なんだか..少し震えていて

「キヨくん」

私の問い掛けにピクリとも反応しない。

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何かあったのかな

どうすればいいんだろう

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目の前で震えているキヨくんを
助けてあげたいのに

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キヨくんの背中に腕を回してみる
そのままぽんぽん、と背中をさする。

と、キヨくんは私を抱き締めたまま
私の耳元でこう言った。

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キヨ「..あいつが死んだ」

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