SALT:6 ほっとけないのは…Side S ページ6
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最初はなんだこいつって思った
バスの乗り場もわかんねーのか。ってね
あたふたしてるからちょっと可愛いなって思ったのは不覚だったけど、実際ただの天然だった
その後急に現れたと思えばいきなり告ってくるし
あの場所がバレてやばいって思ったけど、バラさないならいいやと思ったのに、それだけで終わらなかった
断ったのに好きでいさせろとか意味わかんねーって思ったけど、必死そうな顔みてたらなんだか悪くない奴だと思って。ついほっとけなかった
きっと、あの入学式の日からだ
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雅「珍しーじゃん。女の子相手にしてる翔ちゃんなんて」
翔「え？」
雅「後輩に聞いてきたけど、可愛いって有名な子らしいよ？Aちゃん」
翔「…ふーん」
雅「いい子そうだしね、すぐ誰かに取られちゃうかもね？」
翔「…取られるも何も、俺今日あの子と初対面だし」
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初対面じゃない、くだらない嘘
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雅「…へぇ〜。初対面の子、相手にしてるなんて余計に翔ちゃんらしくないなぁ」
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それは同感。なんで構ってんだ、俺
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翔「は」
雅「(笑)あ、そう言えば “あの事” って何？」
翔「バカ。言うかよ」
雅「え、ケチー！」
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好きだと言ってきたストーカーと一緒に映画に行くなんて、どうかしてる
でも、なんかほっとけない
ストーカーなのに。なんでだろう
答えは出ず、ため息は雲に吸い込まれていった
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ぼーっと過ごしてたらストーカーにこじつけられた週末が来てた
少し早く着いた駅は人はあまりいなく、閑散としている
ー部を除いて
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✱「今からどこ行くの〜？」
✱「今から遊ばない？」
「…っ、誰ですか？」
✱「いいじゃん、そんなの。いこーよ」
「いっ…っちょ、やめてくださいっ」
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ちらりと見ると見覚えのあるやつが絡まれてて、しかも手首まで掴まれてる
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翔「っ！」
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「へ」
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彼女のキョトンとした顔。俺も同感だ
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翔「おい」
「なっ…」
翔「走るぞ」
「っちょ、」
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無意識に、お前の手を取って走り出してた
どうでもいいストーカーのはずなのに
ほっとけなくなるのはなんでだろう
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相翔(プロフ) - あきんこさん» コメントありがとうございます！とてもうれしいです(；_；) (2018年9月4日 9時) (
レス) id: fe54415b09 (このIDを非表示/違反報告)
あきんこ(プロフ) - はじめまして、素敵なお話でした！また翔さんのお話、是非書いてくださいね(*´ー｀*)受験も頑張ってくださいね！応援しています。 (2018年9月2日 9時) (レス) id: 11450d0470 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：相翔 | 作成日時：2018年8月29日 1時
