SALT:13 恋花火 ページ13
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街は一段と賑わう
夏の陽は長くて、夕方でも明るい空
揺れるため息雲はない
ドクドクと耳鳴りがする
耳の真横に蝉がいるかのように、バカみたいに鼓動が煩い
浮かれて浴衣なんか着て来るんじゃなかった…こいつ浮かれてるって一瞬でバレそう
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翔「おい、ストーカー。待ち合わせ遅れてね？」
「初っ端からストーカー呼ばわりですか？！」
翔「俺のストーカーじゃねぇの？」
「…っそ、うですけど、私には名前がっ」
翔「ハイハイ、白木さん行きますよ」
「…！！」
翔「あ、はいラムネ。お前好きそう」
「え、買ってくれたんですか？！！ありがとうございますっ」
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浴衣については…何も触れられなかった
淡いブルーの気持ちは、ラムネと一緒に飲み干したほうが楽なのに、喉にくる独特の刺激で飲み干せない
ブルーの浴衣はどんな顔だろうか
今の私には。わからない気がする
先輩が、なんで一緒に花火大会に来てくれたのかを知るまでは
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「私焼きそば食べたいです」
翔「でも1パックの量多くね(笑)」
「じゃあ、はんぶんこして食べませんか？！」
翔「ハイハイ、わかりました」
「やった！海沿いのベンチで食べません？そこで花火も見えそうだしっ」
翔「あーいんじゃない？そーするか」
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海沿いの道に逸れて座れる場所を探す
あ、ピアス…今日はピンクゴールドなんだ
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「っわ、すみません…」
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人が多すぎてよろける体
下駄じゃやっぱり歩きにくい
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翔「危ねーなぁ。ほら、掴んどけ」
「え？でも…」
翔「場所見つけるまでだぞ」
「…はい」
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手を繋ぎたいから海沿いの道に逸れた…って言ったら先輩怒るかな
どんどん欲張りになっていく自分がいる
でも突然現れた恋心を思い出にはしたくない
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座れる場所を見つけて腰掛ける
空は暗くなり始め、一層賑やかになる
打ち上げ花火30分前のアナウンスが流れ始めた
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「先輩は、どこ高校出身なんですか？」
翔「俺は、エスカレーターだから」
「そうなんですか！あ、じゃあ、好きな音楽は？」
翔「めっちゃ聞くな(笑)」
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私は、先輩を何も知らない
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SALT:14 日焼けたセリフ→←SALT:12 かわいい…Side A
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相翔(プロフ) - あきんこさん» コメントありがとうございます！とてもうれしいです(；_；) (2018年9月4日 9時) (
レス) id: fe54415b09 (このIDを非表示/違反報告)
あきんこ(プロフ) - はじめまして、素敵なお話でした！また翔さんのお話、是非書いてくださいね(*´ー｀*)受験も頑張ってくださいね！応援しています。 (2018年9月2日 9時) (レス) id: 11450d0470 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：相翔 | 作成日時：2018年8月29日 1時
