story.99 ページ20
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「…………また?」
「それ私のセリフ。」
夜、なかなか寝付けなくてホテルの部屋を出てふらふらしていると、同じようにフラついていたAにバッタリ出会った。
Aを見ると、刑事くんの言葉を思い出して、1人で恥ずかしくなった。
ホント刑事くんやめてほしい。
「今日、すごかった」
「………あー、新プロね」
少し詰まってそう言うと、困ったように小さく笑った。
『WEST SIDE STORY』
Aのフリー。アメリカを舞台にしたミュージカル作品で、ロミオとジュリエットにニューヨークの社会的背景を織り込みながら作られたと言われている作品だ。
フィギュアでも使われるのは珍しくなく、表現力が必要になってくる曲だろう。
「あの曲、私に似合わないと思った?」
「え…………」
唐突な質問に今度は僕が困る。
ただAの表情は真剣で、少し不安げにも見える。
「別に似合うとか似合わないとかないと思う。Aならなんでも出来るんじゃない?」
それを聞いて安心したのか、張り詰めていた表情が一気に力が抜けたようにゆるくなった。
「なら良かった。似合わないと思ってたから。」
…………あんだけ釘付けにする演技しといてよく言うわ!
心の中でそうツッコミを入れる。
そしてまたふわりと笑う。
なんとなく今日はAがよく笑う気がする。
「ありがと」
その一言で、胸がギュッとなる。
もうなんでこんなに調子を狂わせてくるんだろう。
なんか、もう__________
『傷つくのを怖がっているだけだから。』
前にかけられた刑事くんからの言葉は、僕の心の内をそのまま出したみたいだった。
もし、今告ったらどうなるんだろう?
Aはどう思う?
そう思っていたけど、なんだか今ならちっぽけでどうでもいいように思えてくる。
「じゃあね」
そう言って帰って行こうとするAの腕をとっさに掴む。
驚いたような表情で振り返られる。
「宇野くん?」
止まれない。
この気持ちをこのままにしているのはきっと無理。
もし関係が変わったとしてもいい。
今、伝えたい。
「あのさ、僕_____」
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Saaaaan.K(プロフ) - 続篇のパスワード教えてください!とても面白くて続きが気になります! (2019年3月24日 15時) (レス) id: 176c10bd4d (このIDを非表示/違反報告)
Mimiha(プロフ) - 続編のパスワード教えてください! (2018年10月7日 20時) (レス) id: c6266d11e9 (このIDを非表示/違反報告)
あすな(プロフ) - もし良ければ続編のパスワード教えて欲しいですm(_ _)m すごく好きな作品で続きがきになって仕方ないので… (2018年3月22日 12時) (レス) id: 1f5d55ec7a (このIDを非表示/違反報告)
桜良 - 続編の、パスワード、教えてください!凄く、素敵です。 (2018年3月10日 21時) (レス) id: 4f33982af7 (このIDを非表示/違反報告)
あさな(プロフ) - 続編のパスワード教えて頂けませんか?すごく楽しみで待ちきれません! (2018年3月9日 20時) (レス) id: a5bb9ffa52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沙耶 | 作成日時:2016年12月17日 0時