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「三浦さん…………
いつからいたの?」
「誰と電話してたの。」
おーい、僕の言葉聞こえてましたかー。
そう言いたいけど言えるわけがない。
「草太くんだよ。」
黙り込む三浦さん。
「………そうなんだ。
二度と誰にも私の話をしないで。」
僕を見るその視線はとても鋭かった。
「……どうして?」
「あなたには関係ない。
とにかく誰にも話さないで。
私の名前も、ここにいることも話さないで。」
なんで、
なんでこんなに辛そうな顔をするの?
鋭い視線なのにそこには悲しみも含んでいるような気がして、
「……………分かった。」
僕はやっとのことでそう言った。
何か理由があるのかもしれない。
だけど今は聞いちゃいけないような気がしたし、聞くような間柄でもないから聞かなかった。
「ありがとう。」
そう言って彼女は少し微笑んだ。
今みたいにいつも笑ってたらいいのに。
鼻で笑ってきた、というイメージしかなかったけど、こっちの方が似合うのにな。
しばらく、三浦さんの笑顔が忘れられなかった。
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美紀 - 羽生選手と宇野選手のファンなのでこの小説最高です更新大変だと思いますが頑張ってください応援してます (2018年2月22日 20時) (レス) id: 39e38305d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沙耶 x他2人 | 作成日時:2016年3月21日 17時