たとえばあなたが (ページ25)

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タクシーで自宅に着く。

アパートの前に嫌な影

『なんで、、、』

思わずつぶやく

冷や汗をかく、嫌な思い出が急に蘇る。

さっきまでの緊張感とは違う。

なかなかのトラウマになってるんだなぁ

今更何しにきたの

?「(名前！)」

家の前で待っていたのは
元カレだ

タクシーから降りるが動けない。

元カレ「待ってたんだよ、謝りたくて
　やっぱAじゃないと」

この人は何を言ってるんだろう

浮気してあなたから離れていったくせに

『なにそれ、、どれだけ私が』

言葉を続けようとするが遮られる。

深「なにー？どしたの？Aちゃん誰これ？」

深澤さん、、、タクシーで帰ったはずじゃ

ていうか、あんまり顔見られちゃダメなんじゃ

『深澤さん？なんで、、、』

すっごい顔してるよ、話したいなら引くけど

ほっておけない

なんて、、耳元で話される

元カレ「誰？この人？なにおまえも浮気してたの？」

こんな勝手な人だとは思ってなかったな

あれ、なんかちょっと冷静な自分に驚く

深『誰だか知んないけど
　関係ないよね、Aちゃん、
　家入ろ。』

この場を切り抜けるため？かな？

とりあえず私も切り抜けること優先にしたい

『もう、あなたと私は終わったでしょ。
関係ないですよね、帰ってください。』

元カレ「なんだよ、お前、話を聞けよ」

『平気で浮気する男の話なんて聞けない。
なんであの時にもっと言い訳しないの？
なんでまたいきなり、もうほっておいてよ』

自分で何を言っているか分からない、
涙も出てくる

もう最悪

深「なんでもいいから、帰ってくれません？」

深澤さんが強く言う

元カレ「また連絡する」

そういうと、
元彼は去っていった

涙が止まらない

まだ未練があったのか、

急に感情が溢れてきた

自分で笑えてくる

深「大丈夫だよ、とりあえず」

優しく肩をさすられて安心する

『すみません、ありがとうございます』

『中入りますか？こんなことに巻き込んじゃったし
そんなにきれいじゃないですけど』

深「Aちゃんが落ち着くまで
　お邪魔しようかな」

言ってから気がついた

これってまた軽い女に見られたんじゃないか

でも今は誰かにそばにいて欲しかった。