久しぶりの再会 ページ1
「では、新しく赴任してきた先生を紹介します。」
教師生活初日、教頭先生に促された私たちは職員室の前の方にでた。
次々に挨拶を終わらせていき、いよいよ私の番になった。
「佐藤Aです。担当強化は体育です。
よろしくお願いします！」
「えー、佐藤A先生は新任の先生のため、増田先生について勉強してもらいます。」
『増田先生』という単語に、思わずビクリとした。
高校時代にムチャクチャ厳しかった、担任兼生活指導教員だ。
マジメとは言えなかった高校時代、放課後に増田先生ことまっすーに拉致られた回数は数え切れない。
まあ、増田なんて苗字、いっぱいいるしね。
うん、きっと違う人。違う増田先生だ。
「あそこにいるのが増田先生です。」
教頭に紹介された先をみると、頭を下げている男の先生がいる。
それを見て、少し嫌な予感がした。
そして次の瞬間、予感は確信に変わった。
"あの"増田先生だ。
思わずひきつった顔をなんとか自然な笑顔に戻し、会釈をした。
「それでは、今年度もよろしくお願いします。
新任式と始業式は、９時からです。」
一端解散となり、私は教頭からまっすーの机へと案内された。
「それじゃ増田先生、よろしくお願いしますね。」
教頭が離れていくと、まっすーが口を開いた。
「まさか、あのAが教師になるとはね。」
「いや、ってか教育学部行ってたの知ってたじゃないですか。
高校時代、ずっと担任だったし。」
「"ってか"はやめろ。あと、"だったし"も。
俺、これでも先輩だぞ。
社会人なんだから、言葉遣いくらい直せ。」
相変わらず、まっすーは厳しい。
まっすー相手に敬語な時点で、成長してんじゃん。
というか、待てよ。
まっすーが指導係ってことは、当分まっすーに怒られながら仕事するの？！
「新任式では気を付けろよ。」
「まっす…増田先生が指導係ってことは、わりと増田先生についてる感じですか？」
「だから言葉遣い…まあいいや。話が進まないから後にしよう。
俺が担任してるクラスの副担な。
体育は二人体制でやってるから、授業は一緒だし、部活の顧問は違うにしろ、まあだいたいお前についてることになるな。
おい、分かりやすくへこむな。」
あまりのショックに顔に出ていたみたいだ。
これから指導係がいらなくなるまで、地獄の日々が続きそうだ。
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優愛 - 楽しみにしてるので、ゆっくりでいいので更新してくれると嬉しいです。 (2018年10月10日 0時) (
レス) id: 8375485de7 (このIDを非表示/違反報告)
Omao831(プロフ) - 面白いです！今度頑張ってください！ (2018年10月3日 19時) (レス) id: b5e4b08f3d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：作者 | 作成日時：2018年9月1日 17時
