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「あら、潤くん！」
私達に気づいたその女性が松本課長に話しかけた。
櫻井課長はゆっくりその女性の手を外した。
私の目を見ながら。
「お久しぶりです、アヤさん。今日はどうしたのですか？」
「翔のお仕事の手伝いよ。どうやら私のチカラが必要らしくて、ね。」
ウィンクした笑顔がチャーミングで。
「おチカラをお貸しいただきありがとうございます。翔さん、よかったですね。」
「ああ。」
櫻井課長が苛立ってるのがわかる。
不機嫌な返答。
「そちらの可愛い人は？」
「はじめまして。秘書課の中村Aと申します。」
「はじめまして。東京storm証券の羽柴アヤです。」
名刺を交換させていただいた。
綺麗なストレートの長い髪。
これぞ美人！って言われるような整った顔立ち。
だから派手ではないけど印象的になるメイク。
クチビルが特に綺麗。
細いウエストで巨乳·····
真っ直ぐな長い脚。
櫻井課長と同級生なら、大学もエリート。
いったい前世でどんな徳を詰んだの？
完璧すぎる。
「ね、潤くん。私達今からランチに行くのだけど、久しぶりだし一緒に行かない？中村さんも。」
「俺はいいですけど、Aは？」
課長の顔を見たら、やっぱり機嫌悪い。
私と一緒なのは嫌みたい。
「私はご遠慮したほうがよいと思いますので、松本課長どうぞ御一緒してきてください。」
「あら、どうして？あー、翔が怖い顔してる！
中村さん、気にしないで。翔は照れてるのを誤魔化す時怖い顔するの。」
ねーって、櫻井課長の腕に手を絡ませて櫻井課長の顔を覗きこんだ。
「うるせー。アヤ、俺に絡まるな。」
そう言って腕を放す。
櫻井課長の事を名前で呼び
見せる態度の真意も話す。
それなりに親しい関係なのね。
櫻井課長も名前を呼び捨てにする。
それなりに親しい関係なのね。
それにそっけない態度も
櫻井課長はあまり人に見せないから。
それなりに親しい関係なのね。
と、それなりに苛立つ。
なんなの、これ。
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作者名：ハルヒ
| 作成日時：2020年2月15日 9時
