最愛 3 (ページ16)

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電話が鳴って

「Aの最寄駅にいる。Aんちまで誘導して？」

「駅まで、すぐ行きます。」

って答えたら

「駅近？」

「はい、近いので。」

「わかった。じゃ、南口で待ってる。」

「はい！ダッシュで行きます。」

「慌てると転ぶぞ(笑)」

言われてしまった。

それ、私的あるあるだから。

落ち着いて、買ったばかりの可愛いローヒール履いて、家を出た。

駅までのほんの少しの距離。

走っていきたいけど

汗かいた顔を見られたくないし

かと言って

のんびり歩いて行くのは自分的に許せない。

恋するオトメは難しい(笑)

できる限りの早足で歩いて。

でも、

私を待ってる課長が見えたら

もう心が待ちきれなくて

カラダが勝手に走り始めていた。

私に気がついた課長が笑って手を挙げた。

すぐ手間で1センチくらいの段差につまづいて

意図せずに課長の胸に飛び込んでしまった。

ガッツリ抱きとめられて

「さすがA。裏切らないな(笑)」

ああ、その笑顔が殺人級です。

そしてすっごくよい香りがします、課長。

つまづいた自分GJっ！

「すみませんっ、いつもいつもっ」

課長の胸から残念だけど離れた。

課長が

「そうか！」

って言うから

どうしたのかな？って思ったら

課長の手のひらが私の頭をポンポンってして

「ヒールじゃないからだ。いつもより小さい(笑)」

そうだ。

だからいつもよりちょっと違う距離感。

「ちょうどいい感じだよな。」

って、その意味を聞いてもいいですか？

もう私、有頂天1歩手前です。←有頂天だろ。

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