105 ページ15
＊
「A？」
「はい、課長。昨日はおつかれさまでした。」
「うん。昨日の夜？無事に着いたか気になっていたんだけど、電話するのもどうかと思ってさ。」
「無事ですよ(笑) 」
「うん、よかった。あのさ.........。」
「はい。」
「今から逢えないかな？と思って。」
心拍が一気に加速してる。
どうしよう？
一体何が起こるの？
「A？」
「あ、はい。」
「今自宅？」
「はい。」
「予定ある？」
「いえ。でも。」
「休みの日にまで俺に会いたくない？とか？」
「い、いえ！ぜんっぜん違います！」
すっごく焦って答えたら
電話の向こうでクスクス笑ってる。
「じゃ、迎えに行くから。そうだな、30分後に。いい？」
「えっ？はい！わかりました。」
電話切って慌てる。
お風呂入ってピカピカにしていてよかった。
って、何を着ていけばいいの？
仕事に着ていくような服はダメよね？
でもあんまりカジュアルすぎるのも
どうだろう？
って、これはデートなの？
いやいや、課長には彼女がいる。
でも。彼女がいてもデートはできる。
うわっ！なんだこの思考、やばい！
だめだめ！
でも、ね。
自分が最大限可愛く見える服を選んで
丁寧にメイクして。
到着したら電話するっていう課長の声を
ドキドキしまくりながら待って。
少しだけ香りをつけて
いつもはつけないピアスをつけた。
鏡の中の私に
セカイイチカワイイノハダレ？
とは聞かないけど
好きな人に会えるだけで
こんなに楽しい気持ちになってる自分は
結構可愛いんじゃない？と思った。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2121人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ハルヒ
| 作成日時：2020年2月15日 9時
