最愛 2 (S.S) (ページ8)

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2課に寄ってきた櫻井課長が戻った時には
先輩方から名前で呼ばれて
明日以降のスケジュールの把握を始めていた。

「なんか盛り上がってんじゃん。」

って、手に持ったジャケットを私に渡してきて

「おかえりなさい。」

って言ったら

「ん。ただいま。」

って/////

この会話だけで、顔が緩む。

手渡されたジャケットからは、櫻井課長の香りがしてきて、ぎゅっって抱きしめたくなるのを、ぐっっと堪えて、課長のデスクの横にあるハンガーに掛けた。

「で、なに盛り上がってたの？」

相葉くんが

「先輩達がAちゃんって呼び始めたんですよ(笑)」

ねーって、私の方を見るから

私も「はい。」って答えたら

櫻井課長はちょっと不機嫌そうになって

「中村さんでいーじゃん。」

って。

「翔ちゃん課長だって名前で呼んでるのに？」

相葉くんがそう言ったら先輩方が口々に、
そうだそうだ！って

「あ、あの。私は名前で呼んでいただけるのは親近感持っていただけてるみたいで嬉しいです。」

そう言ったら

おーーって、また湧いた。

櫻井課長は、ちぇって小さく舌打ちして

「社内だけな。ってか、課内だけな。」

仕方ねーなーって呟いた。

この課には女子社員は私だけだから、マスコットみたいなもの。そういう役目も円滑に仕事を進めるにはきっと必要。

だよね。

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