最愛 1 (S.S) (ページ14)

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今夜のお店は櫻井課長の提案した所。

またオープンしたばかりの料亭。

営業課も秘書課も接待で使うために常に何店舗ものお店の情報を持っていたい。

そのストックに入れるためには下見は重要。
それを兼ねた飲み会らしい。

必死で片付けたものの、やっぱり少し残業になってしまった。

二宮主任は

「先行ってるー。」

って、可愛い手のひらヒラヒラさせて
さっさと帰って行った。

相葉くんからはLINEがきてた。

『先に行くね！早くおいでね！』

って。なんか可愛いの。

化粧室に寄って、疲れた顔を少し直す。

橘課長、綺麗だったな。

顔はもちろんなんだけど、話し方や立ち振る舞いも綺麗。お手本にしたい女性。

私は私なりでいいと思ってきたけど、努力すれば櫻井課長に釣り合うような女性になれるのかな？

.........無理だ(苦笑)

でも。

櫻井課長の目に映る私が
少しでも可愛くなればいいな。

いつもより丁寧にお化粧直して
よい香りがするヘアオイルを少しだけつけた。
ほんのり香るくらいが丁度いいよね。

鏡の中の自分に微笑みかけて、気合いいれる。

よし！大丈夫!!

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