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今日も二宮主任は容赦なく仕事を投げてくれる。
ランチタイム前には
「A定食ふたつ！」
ってパシリ要求されて。
昼休みダッシュで食堂行って用意したら、1つは私の分だった。
「二宮主任、ありがとうございます。」
「餌付けだよ、餌付け！ 恩返しが楽しみー。」
そんな言い方するけど
わかってる。
ひとりにしたら、きっとまた食べないだろうっていう優しさなんだ。
上司ってより、お兄ちゃんみたい。
ランチルームでハンバーグについて語りながらモグモグと食べていると
「翔さん来たよ。」って主任が小声で
私を見ないで言った。
私は一瞬ビクっとしたけど
櫻井課長に気づかない感じを
めーいっぱい装って
ただお箸を進める。
そのまま気づかれることなく食べ終わって
さっさと席を立とうと思ったのに
「おつかれー。」
って櫻井課長が私の隣に座った。
トンって肘が触れる。
全神経が肘についてるんじゃないかってくらいドキドキする。
ほんの1点、触れたまま
離すこともできず
櫻井課長と二宮主任が話してることを聞いてるけど、全然頭の中に入ってこなくて
「A、もう食べないの？」
櫻井課長に言われて
胸いっぱいで食べられませんなんて
心の中で答えながら
「もうお腹いっぱいでー」
なんて笑ったら
「昨日、信じられないくらい食ってたくせに! 」
「ニノとご飯行ったの？」
なんだかちょっと不機嫌そうな口調。
な、気がする。
「あ、はい。クマのキャラクター満載のカフェにお子様ランチを食べに(笑)」
「マジかっ？(笑)ね、写真ないの？」
二宮主任の妖精感満載の写真見せたら
声枯らして笑った。
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作者名：ハルヒ
| 作成日時：2019年8月13日 9時
