最愛 1 (S.S) (ページ18)

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「翔ちゃん、遅っそーいっ！あ、Aも一緒だったんだ。」

通された部屋に入ったら、いきなり二宮主任がそう叫んだ。

「ごめん、ごめん。って、もう飲んでるやん！」

「あったりまえだよ。食事始めてないだけ有難く思ってよ。」

二宮主任は、私達を案内してくれた仲居さんに

「ビールと、料理をお願いします。」

って、ニコっと笑顔で言ったら、仲居さんの顔がパッと赤くなって

「か、かしこまりました。すぐにお持ちいたします。」

と、ちょっと動揺したような、うわずった声で答えた。

「うん、お願いします。」

もう1度仲居さんの顔を見て、バチンってウィンクした二宮主任。

仲居さんはヨロけるように部屋から逃げ帰った。

悪魔だ。

この人はイチゲキで人妻も虜にしてしまう悪魔に違いない。←果たして仲居さんは人妻なの？

恐ろしい人。

この攻撃にヤラれないようにしなくちゃ！

「大丈夫、Aには勿体なくてウィンクなんかしてやんないから。」

って。

私の心が読めるのっっっ？

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