Heart 5（SS） (ページ3)

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今日から東京で個展が始まる。

作品の準備に集中できたのは、Aが生活面をサポートしてくれたから。

集中してると時間の感覚が無くなっちゃって、食べるのも眠るのも忘れてしまう。

それを知ってるAは、邪魔することなく見計らって食わせてくれて、ちょっとアルコール入れて眠りに誘ってくれたり。

ま、添い寝してくんなくなったのは寂しいけど(笑)

翔ちゃんの行方を探してみたけど、とりあえず国内からは出ていないみたいだし、なんとなくあそこに居るんじゃないかなと、思い当たる場所はある。

それをAに言わないのは、2人のタイミングみたいなのが、きっと運命なら決まっているはずだし。

なんて、ほんとは単に教えたくないだけ。

Aが俺のものになればいいのにってのは、ずっとあるから。

デカい花を持ったおっさんが入ってきた。

Aが綺麗な立ち振る舞いで対応している。

けど、急に驚いた表情になって、離れて立ってた俺をみた。

近づいていくと、そのおっさんが挨拶してきて

書かれた名前は

櫻井翔

って、なんだよそれ。

「花、翔ちゃんから？」

って、そのおっさんに聞いたとき

画廊に入ってきたのはあの女だった。

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