Heart 5（SS） (ページ15)

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アトリエの奥の部屋で、

優しい優しいキスを受けて。

だんだん熱が上がってきて

翔さんの舌が私に入ってきた時

ビクって緊張して

上顎に這ったらゾクゾクして

もうこれだけでクラクラする。

触れる翔さんのクチビルが、記憶を呼び戻す。

あぁ.........、この柔らかくて厚みのあるクチビル、覚えてる。

翔さんとよりも、智くんとのほうが沢山キスしたのに。

私、このクチビルを覚えている。

顔を離して私を見つめる翔さん。

熱いキスに顔が火照る。

嬉しくて泣いて

きっと私、ひどい顔してる。

そんなに優しい目で見ないで。

私、翔さんを忘れようとしたから。

智くんに惹かれたりもしたから。

ずっとずっと翔さんに焦がれていたのに、寂しさを埋めるように智くんに頼ってしまった。

なんて酷い。

そんな私なのに。

心はやっぱり翔さんを求めている。

翔さんに愛されたがっている。

翔さんは許してくれるのかな？

そんな身勝手な事を考えていたら

翔さんの腕の中に閉じ込められて

潰されちゃうくらいのチカラで抱きしめられた。

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