無邪気 ページ16
ニノが優しく髪を撫でながら言う。
「大丈夫…
大丈夫だから…
松本は後ろにいるよ？」
そっと振り向くA…
「え…え…えぇ？！！
何してるんですか？！」
『…あ、なんか…邪魔な感じ…？』
声が…裏返りそうになった。
オレが何か悪いことしてる訳じゃないのに
オレだけが場違いみたいだ。
あのさ…ニノに抱き付いたまま
振り返るの、やめようよ…
オレ、そんなにメンタル強くないんだよ。。
そんな微妙な顔してるオレに気付いたニノが
「A…あの…嬉しいけど、
そろそろ離れる？」
「あ！！ごめん。クセだね…笑
ニノにはすぐくっついちゃうな…ふふ…」
……ふふ…じゃねぇよ…
真綿で首を締めてきやがる…
意識を飛ばしかけるとニノが
オレんちに泊まると言う。
『え？！泊まってくの？！』
って驚くと、
Aが「ウチに泊まれば」とか言い出したから
『ニノはウチに泊まるんだよな！！』
って、慌てて言った。
まんまとニノの術中にハマったな。
…何なんだよ…二人してオレのメンタルを
崩壊させようとしてるのか？！！
その後も、優しい声で
「ひとりで平気？
寝るまで一緒にいようか？」
とかニノが言ってる。
「もう大丈夫！！
松本さんもビックリさせてすみません…」
『いや…もう大丈夫なら良かった。
ゆっくり休んでね。』
かろうじて言えた…
がんばった、オレ…
なんとか帰還出来そうだ…
今、目の前で起こったあれこれを
頭の中で整理するのが大変だ…
ていうか、よく倒れるのかな？
そんなに酷い頭痛…？
オレのこと、言ってたけど…
なんだろう…
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作者名：2530 | 作成日時：2016年9月25日 14時
