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Sside
潤ったら、カーテンのコーナーで考え事してる。顎に手を置いて、綺麗な横顔。
睫毛の長さ、女性みたい。
造形美ってこういう事を言うのかもね。
相変わらず、ずっと見ていられる顔立ちだよねー。
「潤、凄く視線を感じる。」
「周りから見られてるな。主に女性。」
「男2人でインテリアショップってダメなのかなぁー？変な目で見られるのかなー？」
潤は首を振る。
認めたくないと言っているような感じ。
それでいて気にするなと言っているようにも思えた。
悩まない物だけ、さっさとカゴに入れ、お会計を済ませるとそそくさと車に戻る。
「んー結局、居心地悪くて帰ってきちゃったねー。でも、色違いの食器、買えて良かったねー。俺が来なきゃ潤も満足して見られたかも、ごめ…。」
謝ろうとしたら、手で口を塞がれた。
「翔さん。それ以上、言わないでくれ。」
「…潤。」
「俺らって、ただの友人に思われないのかな？」
「んー。主観じゃ分からないよ。客観的に言わせてもらえば、俺らは周りの人から見られてるって事実があるからねー。友人で済まされないのかもねー。」
距離感って大切なのかもね。
近すぎず遠すぎず。
それを保つのって大変な事なんだろうね。ずっと一緒に居れば、その分、愛着が湧くのだから。
「気分転換にコンビニー。」
「は？」
「宅飲みー。勿論、潤の部屋でー。だから、買いに行こっ？ねっ？俺が運転もお会計もするからー。」
「…翔さん。」
少し嬉しそうな顔してる。
良かった。
俺は感動ものの映画を見ている時以外で潤が泣きそうな顔してる所、見たくないんだよね。
「飲み過ぎ注意だからね。」
「わーってる。俺もいい大人だからねー。」
全部、忘れてしまえばいい。
負の感情なんて有るだけ無駄。
要らないよ。
ただ、一緒に居て楽しい人と居る。
それがダメなんて誰が決めた。
その相手が男だからダメなんて誰が決めた。
男友達が隣に住んでいるだけ。
それ以上でもそれ以下でもないんだからさ。
「最近のコンビニは何でもあるよねー。」
「そういう発言はオヤジ臭いぞ。」
「思考がおっさんになったのかもー。まだ、ぴちぴちなのにぃー。」
「自分でぴちぴちとか言わないでよ。聞いていてこっちが恥ずかしいよ。」
潤はそう言って缶ビールをぽんぽん、カゴに入れていく。後、スナック菓子も入れていく。さてや、やけくそだな。
「…まぁいっか。」
潤が笑顔になれるなら。
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作者名：山風無限 | 作成日時：2019年7月26日 1時
