・ ページ25
何を言われるかなんて分かりきっているのだ。相手の言葉を待つ必要などない。
「それで、また江戸川さんが食べたいと駄々をこねるのはもう確定事項でありまして、なら先回りして買ってきた方が早いと思うのです」
分かってたけど話を聞かんか。
と乃風は心の中でツッコミを入れた。
まあ、確かに。これから先江戸川が一体何時「駄菓子が食べたい!」と言い出すかは分からない。なら先に買っておいた方がいいと言う意見も頷ける。
然し、然しである。
「……だからって先に走って買ってきたりしないからな」
「お願いいたします! この通り!」
「嫌だって言ってるの!」
「お金出すから! いや寧ろ出させて下さい! 貢がせて!!」
貢がせて、とは詰まるところ推しにお金を貢がせて欲しい、という意味である。
因みに乃風にはこの説明が無くてもちゃんと内容を理解している。
乃風は渋った。嫌だったからだ。もう帰りたいんですけど……と正直思った。然しここで山辺の最後の一押し。
「前言ってた狙撃銃のモデルガン買います! 買わせて戴きます!!」
「よし分かった任せろ」
結局乃風が折れた。
第十話 遂に着いちゃったよ凄いよ感動だよおおおおおお。→←・
4人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ミキノ・乃 | 作成日時:2020年6月19日 14時