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「まあ善いじゃん、どうせここらで俺らは帰るんだから」

「へ? はえふんへふは?」

「真、ちゃんと飲み込んでから喋れ。大体何言ってるかはわかるけど」


 因みに山辺は「え、帰るんですか?」と言った。山辺としては福沢と江戸川についていく気満々だったのだ。

 三人がそんな会話をしていると、江戸川の要請で福沢が頼んだお茶が運ばれてきた。

 もうここらへんで善いかな、そう思った乃風はおもむろに席を立つと、福沢と、一応江戸川に向かって言った。


「では、今日は有難う御座いました。活動認定書も貰えましたし、俺らはそろそろ帰ります。」

「え? 帰るの? どうせなら一緒に来なよ、君たちも仕事ないんでしょ?」

「…いえ、自分たちで探しますのでお気になさらず」


 乃風は頑張って、この後この少年と一緒に行動するという未来を回避しようとした。

 だが悲しいかな、この場には空気を読まない、人の気持ちを汲み取らない、自分らで自己完結の三拍子がそろった二人がいた。

 山辺と江戸川である。


「良いじゃないですかテツ、もしかしたらすごく簡単に仕事が見つかるかもしれませんよ。それにこんな機会滅多にありません、どうせならご一緒しましょうよ」

「そうだよ、それにここで会ったのも何かの縁、情報交換やらなんやらしようよ! ……そしてあわよくばこの仕事が駄目だった時君らのうちに泊めてほしい」

「そうですよ! どうせ次の仕事の当てもありませんし、江戸川さんといると小説のネt……面白いですし」

「御前らはもう少し本心を隠せ!」

「そうだそうだー、同年代の少年を見捨てるのかー」

「と言うわけで江戸川さん、我々はご一緒します」

「御前ら俺の話聞いてる? 会話かみ合ってないよね? もはや御前らの中でさえ会話嚙み合っていないよね?」

「じゃあ出発!!」


 乃風と上木は山辺がおかしくなったのではないかと思った。山辺は普段もっと人の話をきくし、こんな自由な行動をしないからだ。

然し何回でも言うが、山辺は原作を知っているので(以下略)。更に憧れのキャラクターに会ったことで(以下略)。

 しかし二人には全く伝わって(以下略)。このままでは山辺が二人に暫く避けられるのは(以下略)。





 

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設定タグ:文豪ストレイドッグス , トリップ , 江戸川乱歩   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:ミキノ・乃 | 作成日時:2020年6月19日 14時

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