Primrose (ページ18)

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１７° ページ18

智｢んあ、Aちゃん弁当いるか分からなかったけど一応作っちゃった｣

｢大野センパイ～！｣

嬉しい！！！！美味しそう!!

ありがとうございます！なんて言うとふにゃんって笑って。

芸術学部のみんなとは棟が一緒だったけど、まだ大学に慣れてない私は早めに出ることにして。

雅紀｢あー！翔ちゃんここの鍵忘れてる!!Aちゃんもう行くよね？｣

お願いしていー？って渡された家の鍵…

｢え、私！？｣

朝はバタバタしてるからしょうがないんだけど、私の声は届かず玄関にひとり…

あ、でも話しかける口実出来ちゃった。
今日は夜一緒に食べれないかな。

ウキウキなままシェアハウスを出て大学に向かう。
シェアハウスから徒歩10分っていう最高の立地。最高。

なんて話しかけようか

普通に話しかければいいだけなんだけど、せっかくなら話しながら一緒に行きたいでしょう？

同じシェアハウスの住人なのに、これだけ緊張してるのは

｢好きな人だしねぇ｣

…って何呟いてんのワタシ
恥ずかしい、ホント何言ってんのワタシ!!

てか私、連絡先すら知らない。
この広いキャンパス、まず会える気がしない。

ハァ…なんてため息が漏れて、とりあえず教室に向かおうとすると、｢櫻井くん｣って呼ぶ声が聞こえた。

甘えるような、甘ったるい声で呼ぶ声。

声のした方を見ると、明るい茶髪の女の人が翔先輩の腕に引っ付いてるのが見えた。