Escape World 2

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スっと取り出されたメガネは阿部ちゃんに掛けられた。


これまたニヤッと笑った阿部ちゃん。



ab「人間の記憶は脳の中にあるニューロンやシナプスによって整理されてるんだけど、そこで3次元的に存在しないものが見えたり、それを感じたりする場合があるの。

そこに働く法則や原理によって記憶が思い出せなくなったりするんだ。でももしその記憶が存在する領域とコンタクトを取れるもの…ラウールの創造の能力で作り出す記憶の架け橋さえあれば、その記憶を取り出す事が出来るかもしれない。

ってわけ！」



満足気に俺達を見る阿部ちゃんに言いたいのは、



mm「すいません、もっと分かんないです」



あ、言ってくれた。



sk「もうこのまま進めて…俺には、俺には無理だ！！！」



こいつもこいつでアニメ好きが出てきたな。


テンションと言い方が厨二病だわ。



fk「とにかく難しい事は置いといて、翔太の脳の中にあるニューロンやシナプスを調べれば記憶を取り出せるかもしれないって事だよな？」

ab「要約するとね」

ru「今からやってみますか？」

nb「いや、家に帰ってからにしよう。ふっかの家で」



またかい！


ってツッコミは喉の奥に引っ込めて、食べ終わったご飯代を払って店を出る。


俺全部払ったのよ？


ゴチでーすって皆に言われて店を出るけど、財布の中身が寒すぎて言葉が出てこない。


ちょっと7人分はやばい。






翔太の車に無理やり全員乗って家に帰ってきた。


とりあえず全員が風呂に入って、すぐに眠れる準備が出来たらリビングに集合する。


翔太とラウールが向かい合ってソファに座った。


ここからはラウール以外前代未聞だから、皆まじまじと2人を見つめていた。


そういえばさっき舘さんが頑張って佐久間達に説明したみたいで、2人も理解ができたらしい。



ru「それじゃあしょっぴー。気分が悪くなったら言ってね」

nb「ん、お前もな。じゃあ頼む」

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