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ふっかがお金を横から取った。
一応恋人に渡したのであれば返したことにもなるのかもしれない。
fk「阿部ちゃんは貸し作るのが嫌いなの」
iw「いや、だとしてもお前が受け取るなよ」
ああ、ご最も。
岩本さんはふっかからお金を取ると1つ会釈をして財布へと入れた。
なんだろう、このお互いに良い距離感、良い気の遣い方をする2人は。
これが恋人というものか。
そう、青春を勉学に捧げた俺は基礎的なことは何も知らない。
自分には好意を寄せる人がいる、それに気づくだけで半年近く、それもふっかの手を借りてやっと分かったのだから。
そういえば、向井君も恋をしていたらしい。
これはあの食堂での出来事の後、ふっかから聞いた話だ。
その後どうなったのかは知らないが、今日の呑み会には向井君も来ているらしいから話してみよう。
何か己にとって参考になれば嬉しいのだが。
店の中へ入っていく2人を追いかけて続くと、広い座敷にはもう30人程が集まっていた。
どうやら毎回100人近くは参加するらしく、それにあった広さを予約しているのだろう。
こんなに沢山いるのに人が疎らにすら見えた。
「え、あれ阿部さんじゃない…？」
「ほんとうだ、ふっかさん達の後ろ、若手社長秘書の阿部さんだ」
人の目。
昔から気になってしまうのが嫌で、中学高校の時は成績1位を取るたびに耳を塞いで口を閉じる事が多かった。
他人の中に流れる噂なんて大概がうそだ。
あの時だってそうだった。
『阿部ちゃんは俺の商品を何だと思ってんの？……信じてたのに』
ああ、要らないものを思い出してしまった。
あれが彼にとって本心でないことも、その後度々話しかけようとしてくれていた事も知ってる。
それを変に頑固になったあの頃の俺が無みしたせいで、今でもあの人と俺の間には変な穴が空いている。
きっとそれは壁ではない。
どちらかが飛び超えれば近づくことが出来る穴だ。
が、彼はもう俺に何を言うことも無くなった。
俺からは近づくことなんて出来ない、してはいけない。
元々彼を蔑ろにしたのも俺だ。
何もかも、自分が悪い。
それなのに、今でも彼の事が好きだなんて…もうやってられないな。
fk「阿部ちゃん、俺の隣来る？」
ab「岩本さんいるんじゃないの？」
fk「向こうも向こうで盛り上がるだろうし、いーよ」
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花(プロフ) - 主さん» ありがとうございます^^*次はいわふかです、是非ご愛読頂けると嬉しいです！ (2020年8月24日 7時) (
レス) id: 3efdfc6162 (このIDを非表示/違反報告)
主(プロフ) - さくあべ完結おめでとうございます！！ゆり組もいわふかも楽しみにしています(*'▽')更新楽しみにしております、頑張ってください！！ (2020年8月23日 17時) (レス) id: fe76b4d331 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花
| 作成日時：2020年8月5日 6時
