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fk「えっと…まじ?」
ab「まじ」
まあ、ふっかは男と付き合ってるわけだし、俺が男しか好きになれないのも知ってるから、嫌がられたりはしないけどね。
ふっかをソファに座らせてホットココアを2つ用意する。
勝手にテレビをつけてケラケラと笑うこいつのほっぺにぶつけると、良い反応をしてくれた。
fk「阿部ちゃんってそういうところあるよね。で?佐久間とは仲直りしたって感じなの?」
ab「分かんない。許してくれた、と言えばそうなるんだろうけど」
そう言うと、ふっかは不服そうにふーんと言った。
なんでふっかが嫌そうなの?
軽く問うと、今度は子供のようにだってと零した。
fk「確かに阿部ちゃんが悪かったけどさ、抱かれる必要あった?それって、なんか…」
ab「なんか?」
fk「…あー、もう分からん!なんか…んーーー、、、なんだろう」
なんだろうなんだろう…と言うふっか。
あの流暢なふっかが言葉に詰まっているのは見ていて楽しいけれど、その続きが気になってしまって、そうも言っていられない。
顔を覗き込んでみても、だめだ出てこないと言われて終わる。
さて、休日だ。
何をしようか。
fk「久々にゲームでもしねぇ?」
ab「ふふ、どれやる?」
fk「とりまマリカかな」
ab「絶対負かす」
fk「こっちの言葉だわ」
お互いにゲーム機を手に取ると、テレビをつけてゲームを始める。
今までそれにおいて五分五分だった俺たちは、身体を右往左往させながら勝利を競い合った。
勝ったのはふっか。
そういえば、いつだってそうだった。
いつだって、勝つのはふっか。
俺より前にも、上にもいる存在。
俺は大学に入った当初、成績優秀者として学年首席に選ばれていた。
でも、最初のテストで俺は、2位だった。
1位はふっか。
1位深澤辰哉、2位阿部亮平の並ぶ文字に、俺は激怒した。
あれだけ寝る間も惜しんで勉強して、誰かに認められようと頑張っていた俺を、そこらへんの高校から入学してきた奴が抜かすなんてあってはならない。
そんな深澤辰哉はモテること以外凡人並。
どうして1位が取れたのかなんて、風の噂で聞けば誰かと賭けをしていたのだという。
深澤辰哉が1位を取ればゲームをプレゼントする、なんて子供のような賭け。
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花(プロフ) - 主さん» ありがとうございます^^*次はいわふかです、是非ご愛読頂けると嬉しいです! (2020年8月24日 7時) (レス) id: 3efdfc6162 (このIDを非表示/違反報告)
主(プロフ) - さくあべ完結おめでとうございます!!ゆり組もいわふかも楽しみにしています(*'▽')更新楽しみにしております、頑張ってください!! (2020年8月23日 17時) (レス) id: fe76b4d331 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花 | 作成日時:2020年8月5日 6時