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ab side
ab「社長、お車の準備が整いました」
「ありがとう。それじゃあ行こうか」
その流れで俺は社長の移動車の助手席に座る。
勿論運転手は別で雇っているからこそ。
今のこの社長秘書という立場は青春と引き換えに手に入れたものだ。
……幼い頃から勉強勉強、まともに友達も作らずに都内でトップの高校へ入学し、大学もエレベーター式でトップレベルへ入学。
まあそこでふっかこと、深澤辰哉と出会ってちょっとした挫折を味わったんだけどさ。
それからも俺は新入社員という立場から実力でのし上がり、社長秘書まで上り詰めた。
勿論他の社員達からは天才扱いで、よいしょよいしょされまくりの生活。
……だからだろうね、今でも俺は友達と呼べる相手がふっかしかいないんだ。
まあこの話は一旦置いておこう。
今日は仕事が終われば社内の各部署合同の飲み会がある。
社長が毎度開催していて、社員は自由参加だ。
料金も全て社長もちで行われているそれに、俺はこれまで参加したことがなかった。
友達もいない、他人と話すことが得意ではない俺はある意味自己防衛として自粛していたからだ。
とは言ったものの、ふっかからお前も来いと呼ばれてしまえば予定の無い俺は簡単に承る。
家にいても勉強してるか料理作ってるか、あとは映画とか見るくらいだし。
最近社長の多忙が故にあまり時間もなく、この間のお昼以外ふっかに会えていなかった事を思えば彼に会うために参加すると言っても過言ではないだろう。
仕事が終わると同時に俺は会社を出た。
どうやら毎回現地集合らしく、俺はメールで送られてきた場所へタクシーで向かう予定。
距離としては二駅分くらい離れてるし、定時の電車は帰宅ラッシュで人も多い。
タクシーが最適だろうと考えた訳だが、その考えは俺だけでは無かったらしい。
fk「阿部ちゃん！やっぱタクシーで行く？」
ab「ふっか…この間ぶり。うん、俺もタクシーで行こうと思ってた」
じゃあ一緒に、と言われれば抗う間もなく乗せられる。
数日会えてなかった時間を埋めるように、最近の出来事を話そうとふっかの方へ向くと、奥にもう1人乗っていた。
おかしいと思ったんだ。
そりゃ男3人も後部座席に乗ってりゃ窮屈になるわ。
「ふっか、もうちょっと考えろよ。一言言ってくれたら俺が助手席に回れたのに」
fk「真ん中になってから気づいたんだよ。俺だって男2人に挟まれるなんて嬉しくねーよ」
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花(プロフ) - 主さん» ありがとうございます^^*次はいわふかです、是非ご愛読頂けると嬉しいです！ (2020年8月24日 7時) (
レス) id: 3efdfc6162 (このIDを非表示/違反報告)
主(プロフ) - さくあべ完結おめでとうございます！！ゆり組もいわふかも楽しみにしています(*'▽')更新楽しみにしております、頑張ってください！！ (2020年8月23日 17時) (レス) id: fe76b4d331 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花
| 作成日時：2020年8月5日 6時
