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なんで？
俺は皆を殺した、裏切った。
Ｎｏ．4かたまたま生きてたんやとしても、尚更離れて欲しい。
俺はもう手をかけたくない。
一人でもいい、出来れば皆に生きて欲しいんよ。
kj「なんで…なんで、Ｎｏ．4は、…」
「これ俺の夢なの。だから痛みはあっても、崩壊はされない。身体はここに無いからさ。……俺さ、Ｎｏ．1の事探してんの。俺達って言った方が良いかな？」
さっきまでと変わらない優しい声。
その声は少し笑っているようにも聞こえた。
ずっと変わらない、包み込んでくれるような。
…夢、夢？
夢って…あの、寝る時に見るやつ？
俺達は探してるって、何や。
分からへん、けど。
けど、俺と会ったらまた皆が傷つく。
kj「あかん、探さんといて！俺は一人で生きていくの…俺はもう、失いたくない」
そう言うと、Ｎｏ．4は跡形もなく消えた。
もしかして崩壊した？
いや、違う。
俺が消えたんや、Ｎｏ．4の前から。
その証拠に俺の前は真っ暗で何も見えへん。
……自分から拒絶したくせに、消えないで欲しかったなんて都合が良すぎるわ。
また何も聞こえない、何も見えない状況に1人立ちすくんでいると、突然暖かい感触を感じた。
まるで抱きしめられているかのような温もり。
昔、俺が泣いていた時に抱きしめてくれていたＮｏ．8を思い出した。
あの時の頼れという言葉に頼っていれば、こんなことにはならなかったんじゃないか。
そう今更悔やんでも後悔先に立たず。
これもそうだ、自分から手放したんじゃないか。
自業自得だ。
そう思って流れた涙に気づいた時、声が聞こえた。
＿＿＿康二の家族は俺達だ。アイツじゃない
一気に目の前にさっきまでの空間が広がった。
何が起こったのかなんて分からない。
だけど、確かに俺はその空間にいて、Ｎｏ．8に……蓮くんに抱きしめられている。
歪んだ空間を見渡すと、そこにはふっかさん、翔太君、舘、ラウール、照君、佐久間君。
そして…倒れたＮｏ．2。
阿部ちゃん、やったかな。
kj「ぇ、…！」
俺はこの後何をしたのかなんて覚えていない。
だけど、崩壊を辞めた俺に代わって今度は阿部ちゃんが崩壊をさせていた。
なんで、俺の能力…。
それにしても、あんな苦しそうなＮｏ．2は見たことがない。
さっきまでの話が正しければ記憶を失っているはずなのに、博士の言うことは絶対のはずなのに、辛そうで…苦しそうで。
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作者名：花
| 作成日時：2020年6月1日 16時
