愛のかたまり41 ページ40
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けれど、
私以外の女性が彼の唇に触れてることが
やっぱり少しだけ抵抗があって。
キスシーンくらいで動じない彼女でいたかったけど、
ムリだ。
年甲斐もなく妬くなんて恥ずかしい。
紫「妬いた?」
あ「…妬いてない。」
既に見抜かれてるとしても
絶対口には出したくない。
紫「まだ強がんの?
ほんと素直じゃないなぁ。」
あ「…どうせ素直じゃなくて可愛くないです。」
ほんっと私ってつくづく可愛げない女。
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「はぁ」と溜め息吐かれた後、
紫「誰が可愛くないって言った?」
あ「ちょっ…!」
いきなりヒョイッと抱えられ、
寝室のベッドへ寝かせられる。
交わる視線。
彼は一切逸らすことなく
真っ直ぐ私の目を捕らえて
紫「素直じゃないとこも
強がりなとこも
実は妬いてくれちゃうとこも
全部可愛いよ。」
涙で濡れてる私の頬を親指で
拭ってから、瞼にキスを落とす。
あ「…めんどくさくない?」
紫「めんどくさいわけないじゃん。
つか、思ったこともねーけど。」
そう言って今度はリップ音鳴らして
唇に一瞬触れるだけの可愛らしいキスが落ちた。
あ「ん、…ほんと?」
普通だったらこんな女めんどくさいと
思うのに。
決まって彼は、
紫「むしろ愛しいよ。」
嬉しい言葉を言ってくれる。
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甘い雰囲気が流れる中、
ちゃっかり彼の手が下半身に移動した時。
あ「ちょ、ちょっとストップ!!」
バッと起き上がり、紫耀ちゃんの手を阻止する。
紫「え、なに。」
いや、「なに」じゃなくて。
あ「私アレの日だからムリだよ…」
気まずそうに言うと、目を丸くして固まる。
そのことをすっかり忘れてたらしい。
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紫「おあずけ食らってる犬かよ…」
項垂れるほど本人はショック受けてて。
その代わり、寝室で私の濡れてる髪を
乾かしてくれた。
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作者名:rion | 作成日時:2018年12月6日 15時