愛のかたまり04 ページ4
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帰ってきて早々、
隙あらば密着してくる紫耀ちゃん。
肩に顎を乗せてるせいで
喋る度に彼の吐息が耳にかかって擽ったい。
紫「耳敏感だもんね。」
あ「分かってるんだったら
もう少し離れてよ」
くるんっ、と体を彼のの方へ反転して
ぶつかる視線。
紫「本当に離れていいの?
離れたら離れたで寂しそうな顔するくせに?」
口角を上げ、イタズラな笑みを浮かべながら
更にグッと引き寄せられた。
…やばい。
この流れは嫌な予感が…。
もう長いこと一緒にいるわけだから
自然と彼の流れはなんとなく分かってくるもので。
湯上りの上でまだ濡れてる髪と
程よく付いてる筋肉が露になってるせいで
彼の艶かしさが倍増して余計ドキ ドキする。
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紫「…んで?」
クイッと顎を持ち上げられ、
俯く顔を少し強引に上げる。
紫「どこのどいつがどこにでもいそーな奴なの?」
イタズラな表情だったのが一変。
今度はムスッとした表情に変わり、
声のトーンも気持ち低い気がするのは
私だけだろうか。
あ「…聞いてたの?」
今日廊下ですれ違った際、
紫耀ちゃんだったことは分かってた。
"マズい"
そう思った時にはもう遅くて。
でもさすがに聞こえてはだろうと思ってたのに
バッチリ聞かれてたらしい。
あ「仕方ないじゃない。
あー言うしかなかったんだもん。」
紫「どうせ俺はどこにでもいそーな男ですー」
腰に回してた腕を解いて、リビングの方へ行く。
ソファにドカッと座り込み、テレビの電源を点けた。
…あーあ。拗ねちゃった。
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作者名:rion | 作成日時:2018年12月6日 15時