検索窓
今日:14 hit、昨日:55 hit、合計:1,621,121 hit

8. ←1/24 ページ8

櫻井くんと話しているうちに、同窓会はお開きの時間が迫っていた。



「櫻井っ!」

「翔くん!」

少し離れたところから、生田くんと松本くんが呼んでいる。

「なんだよ・・・あいつら呼んでるから、行くわ。あ、そうだ」

そう言うと、ジャケットの内ポケットから高そうな名刺入れを出すと、

「困ったことあったら、連絡しろよ」

って名刺を1枚抜いて、

「悪用すんなよ?」

って言いながら、右手の人差し指と中指で挟んで私の前に差し出した。

受け取って良いか迷っていると、

「早く取れよ!」

って言われて、目の前の名刺を両手で受け取ると、

「じゃ・・・またな」

って言って、櫻井くんが生田くんたちのところに向かって歩いて行った。



「またな」って・・・“また”がある・・・?


そんなことを考えて、名刺を持ったまま、しばらくその場に立ち尽くしていたうちに、同窓会は終わったらしく、出口に向かう人の流れで、はっと我に返って、慌てて、名刺をバッグの中にしまった。



私も、もう帰ろう・・・って思って、出口の方に歩いて行ったら、

「あ、清水さんじゃない!久しぶり!」

って私に声を掛けてきた女性陣。



話し掛けてきた子たちは、学生時代、仲良かった記憶もないし・・・・誰だっけ?



・・・きっと、私が持っている櫻井くんの名刺が目的なんだろう。

分かりやすすぎて、引くわ!って思っていると

「さっき、櫻井くんの連絡先、もらってたよね?」

って思ってた通りのことを聞かれた。

「教えてよ、私たちに」

・・・他の女の子には、連絡先は渡していないの??

「いや、悪用するなって言われたし」

「悪用って何それ!そんなことするわけないでしょ!」

「・・・それなら櫻井くんに直接聞いてよ、じゃ、私は、これで・・・」

そう言ってこの場から去ろうとしたら、

「なに、自分だけ連絡先教えてもらったからって、感じ悪−い!」

って言われて、げんなりした。



女って面倒くさい、なんて思っていたら、

「そんなんだから、連絡先教えないって、わかんないのかな」

って松本くんの声が聞こえて、睨みつける松本くんの眼力にびっくりしたのか、私を取り囲んでいた女性陣は逃げるようにいなくなった。




.

9.→←7.



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (2111 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
3193人がお気に入り
設定タグ: , 櫻井翔   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

JUMP©(プロフ) - はじめまして。今まで見た櫻井くんの小説の中で1番面白かったです!最高すぎです! (2018年3月20日 23時) (レス) id: 6d0fd0d2ee (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - もぉ「サイコー」の一言です>^_^<潤くんと斗真くんの素敵なアシストで…やっと一緒になれた二人(*^艸^*)仲間っていいな♪ (2017年10月29日 10時) (レス) id: b4753fc97a (このIDを非表示/違反報告)
くま - 初めまして。最高でした!これからも読ませていただきます (2017年2月7日 18時) (レス) id: 580296d8bb (このIDを非表示/違反報告)
かな。(プロフ) - あたしも たまらんです(ToT) ココロあたたまるぅー(ToT) これから他のおはなしも読ませていただきますm(__)m (2017年1月31日 0時) (レス) id: a6a05aa3cf (このIDを非表示/違反報告)
ayan(プロフ) - 完結おめでとうございます(*´艸`*)たまらんです! (2017年1月29日 23時) (レス) id: e9b28d9f07 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:でいじぃ | 作者ホームページ:   
作成日時:2017年1月23日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。