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教授に挨拶を終えたのか、彼は、丁寧にお辞儀をした。


それを合図に、それまで周りで様子を窺っていた人たちが、動き出そうとした時、

「櫻井!」

最初に声を掛けたのは、学生時代に仲が良かった生田くんや松本くんたち。

「おお!!久しぶりだな!」

「そうでもないじゃん!こないだ飲んだし!」

「それ、いつの話だよ!」

なんて学生時代のノリそのままで話して盛り上がって、その集団に、周りにいる綺麗に着飾った女の子たちが見惚れていた。


「また今度、飲みに行こうな!」

「連絡するわ!」

なんてやり取りをして、生田くんたちが彼から離れると、それまで遠巻きに見てた、学生時代、あまり接点がなかった男子も名刺を片手に彼に話しかけに行くし、綺麗に着飾った女子は、なんとか連絡先をgetしようと、名刺を渡したり、スマホを片手に彼に話しかける。



そんな相手にも、笑顔を崩さずに紳士的に対応する輪の中心にいる彼は・・・まるで私が知ってる彼じゃなくて・・・知らない人に見えた。



そんな彼に群がる人を見て、

「魂胆見え見えでしょ」

なんて悪態をつきながら、宴会場の隅の方で、壁に凭れて1人でビールを飲んでいた。



「・・・何、Aは、行かないの?翔くんとこ」


グラスを片手に、松本くんが私にところにやって来て、私の隣に並ぶと同じように壁に凭れながらそう聞いた。

こうやって私に話しかけてくれるのは、昔から。

松本くんは見た目、すごく怖そうだけど、仲良くなると、本当に優しい人だから。


「私、人ごみ苦手だし・・・今さら、話しかけたところで、あそこにいる人たちと何ら変わらないって思わない?」

「・・・そう?ま、気が向いたら声かけてみたら?」

そう言って、頭をポンポンと撫でると、松本くんは生田くんのところに歩いて行った。




.

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設定タグ: , 櫻井翔   
作品ジャンル:恋愛
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JUMP©(プロフ) - はじめまして。今まで見た櫻井くんの小説の中で1番面白かったです!最高すぎです! (2018年3月20日 23時) (レス) id: 6d0fd0d2ee (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - もぉ「サイコー」の一言です>^_^<潤くんと斗真くんの素敵なアシストで…やっと一緒になれた二人(*^艸^*)仲間っていいな♪ (2017年10月29日 10時) (レス) id: b4753fc97a (このIDを非表示/違反報告)
くま - 初めまして。最高でした!これからも読ませていただきます (2017年2月7日 18時) (レス) id: 580296d8bb (このIDを非表示/違反報告)
かな。(プロフ) - あたしも たまらんです(ToT) ココロあたたまるぅー(ToT) これから他のおはなしも読ませていただきますm(__)m (2017年1月31日 0時) (レス) id: a6a05aa3cf (このIDを非表示/違反報告)
ayan(プロフ) - 完結おめでとうございます(*´艸`*)たまらんです! (2017年1月29日 23時) (レス) id: e9b28d9f07 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:でいじぃ | 作者ホームページ:   
作成日時:2017年1月23日 19時

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