望み3 ページ49
田中が出て行った後、私達もその部屋から出た。
「松村先輩、今日はありがとうございました。」
私はそう言うと、松村先輩はこう言った。
「いえ………俺こそ、岸さんと会えて良かった………そう思ってんだ。」
そう言うと、岸くんは少し嬉しそうな顔をした。
「俺も、会えて良かったなと思った。」
岸くんがそう言うと、松村先輩はこう言った。
「俺、岸くんには助けてもらってばっかりだよ……。あの時から、ずっと……。」
そう言う松村先輩に、岸くんはポカーンと口を開けていた。
「えっ、何を？」
岸くんがそう言うと、松村先輩は笑った。
「何でもない…………じゃあな、二人とも。」
そう言うと、松村先輩は手を振って去って行った。
「じゃあな、北斗！」
手を振る岸くんに、私はこう言った。
「じゃあ、そろそろ私達も帰りましょう。」
そう言うと、岸くんは私の手を掴んだ。
「待って、これ忘れ物。」
そう言うと、手にあるものを渡してきた。
それは茶色い封筒に入った、十万円だった。
「岸くん、これって…………報酬の事？」
「あぁ、そうだけど………それじゃあ、満足じゃない？」
岸くんがそう言うと、私は岸くんの手元に戻した。
「えっ？」
と驚く岸くんに、私はこう言った。
「私には受け取れない。だって、お別れするみたいじゃない………。」
少し驚いた表情をする岸くんは、私にこう言った。
「俺、決めたんだ。…………高校は必ず卒業する。自分の為に、また頑張るよ！」
そう言うと、ポケットに入れてあった退学届を破った。
彼は笑顔でこう言った。
「お前にも、何かがあるかも知れないけど………一緒に卒業できたらいいな。」
そう言う彼に、私は笑い返すだけだった。
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しげしげ - 更新頑張って下さい (2015年8月6日 17時) (
レス) id: c006ee11e4 (このIDを非表示/違反報告)
るーきー(プロフ) - 赤ちゃんさん» はい、頑張ります！ (2015年7月27日 9時) (レス) id: 6683502afa (このIDを非表示/違反報告)
るーきー(プロフ) - かのんさん» 読んで下さってありがとうございます！私の作品では書いた事のない作品なので、凄く心配でしたが………少し心配が解れました。ありがとうございます。更新頑張りますので、よろしくお願いします！ (2015年7月27日 9時) (レス) id: 6683502afa (このIDを非表示/違反報告)
かのん - 私、初めてこの小説読んだんですけど、とても内容も難しくて、他の小説は全然タイプが違っていて、読んでいるうちにハマってしまいました^_^更新、楽しみにまってます！！頑張ってください(*^◯^*) (2015年7月26日 23時) (レス) id: 27f88a34a5 (このIDを非表示/違反報告)
赤ちゃん - 頑張って (2015年7月22日 16時) (レス) id: 61a7a50eef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るーきー | 作成日時：2015年7月12日 8時
