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「平野さん、ちゃんと連載の方は書いてるんですか?」
ちびちびとカレーを食べながらAsakaちゃん談義をする平野さんにそう聞いてみる。ちなみに、平野さんは家政夫さんが戻るまでこれまでどおり私の家でご飯を食べることになった(というか半強制的に約束させられた)。
「…今は乾季なんだよ」
「じゃあ、雨季はいつ来るんですか?」
「…2年後?」
「もはや砂漠気候じゃないですか、っていうかもしかしてお口に合いませんでした?全然進んでませんけど」
珍しくほとんど箸が進んでいない様子にちょっと心配になってそう尋ねる。重岡家のカレーはそんなに変わった味じゃないはずだけど、やっぱり王道の料理こそ好みが分かれるのかもしれない。
「いや、美味しいんだけど…」
「だけど?」
「全然腹減ってなくて…」
自分でも不思議そうにそう言う平野さんはよく見ると顔が火照っているような気がする。カレーが辛いせいかと思っていたが、ほとんど食べていないのだからそういうわけでもなさそうだ。
「ちょっと失礼しますね…」
平野さんの額に手のひらを当ててみると、案の定サウナストーンのごとく熱かった。38度は軽く超えていそうだ。
「つっめた…お前、末端冷え性か?」
「私が冷たいんじゃなくて平野さんが熱いんです!」
「それは俵万智の「寒いね」と、みたいなアレか?」
「もう、何でもいいから帰ってはやく寝てください。コンビニで冷えピタとか買ってきます」
私は平野さんをそのまま隣の部屋に追い返しつつ、重課金しているいつものローソンへと急いだ。
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おまめ(プロフ) - 鈴さん» これからぶっ飛んでいる紫耀くんのバックグラウンドも分かっていく予定です!今後も癒やしになれるように頑張ります! (2020年4月27日 23時) (レス) id: 9b6e1cc694 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - 紫耀くんがぶっ飛んでいて、本当に面白いです!日々のいやしです!これからも更新を楽しみにしています! (2020年4月27日 20時) (レス) id: 128302e214 (このIDを非表示/違反報告)
おまめ(プロフ) - こころさん» 笑っていただけて、とても嬉しいです!これから頑張って少しずつ展開させていく予定です! (2020年4月27日 20時) (レス) id: b7debf5ad9 (このIDを非表示/違反報告)
こころ(プロフ) - 面白いです!!何度も笑ってしまいました!これからどうなるのか見当もつかないので楽しみです (2020年4月27日 1時) (レス) id: 83e4350742 (このIDを非表示/違反報告)
おまめ(プロフ) - 鈴さん» 楽しみにしていただけてとても嬉しいです!これからも更新頑張ります! (2020年4月26日 22時) (レス) id: b7debf5ad9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜木 | 作成日時:2020年4月22日 19時