太陽も月も。 ［玲於×龍友 ］

好き ページ15

龍友Side



『きれいだねぇ龍友くん…』


隣で頬杖つきながら兵庫の夜景にうっとりしてるAちゃんは
控えめにいって超可愛い。


龍友「ほんま、きれいやなぁ…体、さむない？」


『ううんだいじょうぶだよ。…龍友くんが手握ってくれてるから、あったかい…』


なにこの子、自分で言った癖に顔真っ赤なんですけど。可愛すぎ。

…あぁ、この感じ、いまめっちゃチャンスでしょ
もうすべてぶつけて楽になってしまおうか
そんな己の欲の部分がフッと頭をよぎった時には
もう行動に出ていて


『………わ！…龍友くん？……』


Aちゃんを後ろから抱きしめていた。
触れ合う体温と体温が、どうしようもなく心地いい。


龍友「なぁAちゃん、俺もう限界みたいやわ」


『………へ？……』


龍友「ずっと自分の気持ち押し殺してきたけど、もう我慢の限界。Aちゃんのこと可愛い妹みたいなもんやって思ってきたけど、でも、もうそれも今日で終わりにしたい。」


『……………』


Aちゃん、恐る恐るくるっとこっち向いてきて
向かい合う形に。
…そんな泣きそうな顔せんとってや。


龍友「ずっと、Aちゃんのこと好きやった。妹としてじゃなくて、１人の女の子として。」


『うそ………』


龍友「嘘やない。…ただこうゆう関係性やし、たくさんAちゃんに嘘つかせなきゃならなくなるだろうし、他の子よりもしんどい思いもたくさんさせてしまうことになると思う」


『……そんなことっ…』


龍友「…それでも僕の隣にいてくれるなら……ぜったいに、幸せにするから。」


耐えきれなくなってボロボロ泣きはじめたAちゃんの涙は
今までみた涙の中で一番綺麗だった。


龍友「だから…僕と付き合ってほしい。」


『…ほんとに？ほんとにわたしみたいな子どもでいいの…？』


龍友「あほ、子どもなんて思ったこと１回もあらへんよ。」


『……嬉しくて死んじゃいそう』


龍友「あかん、生きてくれんと困る(笑)」


『わたしも、ずっとずーっと、すきだったの』


龍友「うん、知ってた(笑)」



『…あ、やっぱり？……うう、はずかしい……。』



龍友「幸せになろうな。」


そういうとまたボロボロ泣き始めて。
涙を親指で拭いとってやったら
嬉しそうに笑うAちゃんに
とうとう我慢できんよーなって

…僕らもう恋人同士やろ？じゃあええよな？

綺麗な夜景に包まれながら
Aちゃんとはじめてのキスを交わした。

幸せ→←覚悟

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