太陽も月も。 ［玲於×龍友 ］

心のどこかで ページ29

Aside



佳帆子「ちょっと！聞いてないんだけど！」



食堂に着くやいなや後ろから追いかけてきた佳帆子からお叱りをうける。


佳帆子「んで？こんどは泊まっちゃった？もう？もうお泊りしちゃったの？」


『いや〜まぁ、うん。…もうね、わたしお話して腕枕してもらって龍友くんに包まれて寝れるだけで幸せだよ…』

佳帆子「ふ〜ん。その調子だとすごく健全なお付き合いって感じね。でもよかったわ〜。」


そうだよ、もうすっごく健全。
どうやらわたし、とっても大切にされてるみたい。



佳帆子「実はね、わたしも報告したいことがあります。」


『ん？なあに？』


佳帆子「実はね、片寄くんの彼女になりました。」



『、、、、え？は？！…』



驚きすぎて声が出ないといったのは
こうゆうことをゆうのだろう。


聞くところによると、
前から佳帆子は片寄くんいいなって思ってて、
ちょうどそこに向こうからのアプローチがあって今に至るという。


わ〜、わたし全然気づかなかったや、
佳帆子とずっと一緒にいたのに。
なんか悔しいな、、


佳帆子「だからさ、Aにもはやく幸せになってもらわなきゃ、ね？」


『佳帆子…ありがと。あ、ねえ、片寄くんにはわたしたちのこと』


佳帆子「あ〜言ってない言ってない、誰にも言わないって約束でしょ？」


『ありがとう佳帆子。』







この時からわたし
うすうす気がついてはいたのかもしれない。


佳帆子と片寄くんが公式発表できるなら
わたしと龍友くんもできるじゃない、って。

でもそうしなかったのは、
むしろそうしたくないな、とか思ってたのは、
少しの優越感と後ろめたさから、


他のメンバーが知っていようがいまいが
正直どうだって良くて

ただ、…玲於には、玲於にだけは、
知られたくないって
きっと、心のどこかでそう思ってたんだ。

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