好きって言ってよ２［佐野玲於］完結

ヤキモチ ページ14

玲於Side




ナンパされたってのはほんとだったから
(まあナンパっていうかちょっと絡まれただけだけど)
こいつに言ったらヤキモチでも焼いてくれるかな〜ってちょっと期待してたのに。



『…え！うそ、ナンパ？…えっと、逆ナン？！』



Aちゃんの馬鹿な部分が大放出されて
予想外の言葉が返ってきて



しかもさ、こいつさっき俺が百歩譲って
亜嵐くんと話してたの気にしないであげてたのに
嬉しそうに報告してくるし





…なんなのほんと、涼太くんでもいっぱいいっぱいだったのに亜嵐くんにも出てこられたら
俺もさすがにしんどいわ





事実、俺が振り回されてる事態。








きのうこいつが不安がってるって知って、
ちょっと諸々の行動を抑えようと
決めたばっかりだったのに。




ドンッ！！





［…ねぇ、そうゆうのわざとゆってんの？］






こいつが悪いんだからね？
こいつがふらふらしてるから
俺もこうならざるをえないの。





結局きのうこいつのために買ったネックレスも
完全に渡すタイミングを見失ったし
…あれ意外と値段いったんだからな。









飛行機に乗り込むと隣は



［…またお前かよ……］




真ん中の四人席に通路側から
俺、隼、亜嵐くん、涼太くん、
…どんなメンツなのこれ。




隼「まあまあ、すぐおさらばするから
離陸まであとちょっとまってって！」





［は？お前またAちゃんと席変わる気？］





亜嵐「え！Aちゃんここ来るの！」





隼「だって10時間以上も楓さんと
離れるなんて〜俺死んじゃ〜う」




［死ねば？］



隼「うわ〜〜玲於冷たーい、
今日もソルトだなもう〜〜！」



…うるせえ(笑)
とりあえず幸せダダ漏れなのが嫌でも
伝わってきてうぜえ(笑)



亜嵐くん、はやくAちゃん来ないかな〜！
なんて
なんだよ、なんでそんな嬉しそうにしてんだよ。







え？いつから？
俺なんで今まで気づかなかった？…



唯さんがあの時ゆってた
"女の勘はあたるのよ"って、
案外ほんとなのかもしれない。





おかしいな
俺の予定ではもう十分ってほど
お前とこうなりたいよって行動で伝えたから
あとはハッピーエンドがまってるだけって
シナリオだったのに。




なんで俺いまこんな焦ってんの

プラスマイナス０→←モテる

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