12階 ページ1
ASide
言われたとおり一階のロビーに降りると
本当に玲於くんが待っててくれてて
『お待たせしました…!』
[おそい。ほら、いこ]
『えねぇねぇどこいくの?、
わたしこんな格好で大丈夫かな、?』
[逆にどこ行くと思ってんの
なにドレスでも着ていく気?(笑)]
ただの散歩だから安心してって言われて
大人しく玲於くんについて行った。
ホテルから出て10分くらいかな?
辿り着いた先は、、
『わぁ、めっちゃ綺麗...』
夜景が映えてすごく画になる浜辺。
向こうの方には大きな観覧車が、
そのもっと奥には宮殿みたいな建物があって
どちらもライトアップされて海に反射してて
[どう?ここめっちゃ綺麗じゃない?
俺、いつも1人でよくここ来てるの。Aちゃん
にも見せてあげたいなーと思って連れてきた]
ここらへん座ろって、二人で浜辺に座って
綺麗な景色ながめてた。
ほんと綺麗すぎて考え事とか
全部吹っ飛んじゃう。
『玲於くん、連れてきてくれてありがとう、わたしほんと何時間でもここにいれちゃう自信あるよ…』
言うと玲於くんはははっ、なんだそれって
またいつもみたいに笑ってきて
……………………玲於くんの左手で、
わたしの右手ギュッて握ってきた。
しかも恋人つなぎ、嘘みたい。
ああわたし、今度こそ溶けてこの砂浜と同化しそう
だよ…今度は酔ってない、完全にシラフだ。
…同じ気持ちだったらいいなあなんて思いながら
玲於くんの左手、ギュッて握り返した。
…何分、いや何十分そうしてただろ
[そろそろ帰ろっか]
その合図とともに繋いだ手は離されて。
離したくなかったのにな、なんて
さっそく出ちゃう欲。
少し前を歩く玲於くん。
少し後ろを歩くわたし。
この距離はいつになったら0になれるかな?
[12階だよね?]
『あ、うん、!』
[俺ら11階だから]
じゃあまた明日って言ってエレベーター降りていこうとした玲於くんなんだけど
………ギュッ
[おやすみAちゃん。]
そう言ってふふっ、て微笑んで
エレベーターを降りていった
……ねえ玲於くん、こんなの期待しちゃうよ。
疲れて眠いはずなのに
わざわざ外連れ出してくれて、
手も握ってくれて、
最後ギュッてしてくれて、
…………わたし玲於くんの言うように馬鹿だから、
こんなの、嫌でも期待しちゃうよ。
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REI - とても面白かったです!でもすいません、間違えて低評価押してしまいました。本当は高評価です。ごめんなさい。次回作も楽しみにしてます! (2019年6月30日 9時) (レス) id: 6b6704601e (このIDを非表示/違反報告)
夕凪(プロフ) - 好きって言ってよ 続編まってます!! (2018年10月5日 5時) (レス) id: 6e9a42278c (このIDを非表示/違反報告)
隼大好き - 最初の方は、ハラハラドキドキだったけど、最後の方は、胸キュンキュンですね。 (2018年4月2日 8時) (レス) id: 28aba34e14 (このIDを非表示/違反報告)
GENE!大好き - とても良いお話でした。メッチャ、キュンキュンしました。 (2018年3月6日 23時) (レス) id: fa7ed179cf (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 白あいさん» コメント本当にありがとうございます、嬉しかったです…! (2018年2月10日 21時) (レス) id: e3065fb40d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆず | 作成日時:2018年1月11日 22時