好きって言ってよ１［佐野玲於］完結

降りてきて ページ50

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気づいたらわたし寝ちゃってたみたいで、
起きたら玲於くんも寝てて、
つまんないからもう１回寝た。


思ってたより、結構あっという間に到着して。
着陸の時わーわー歓声をあげてたら
玲於くんにうるさいって怒られちゃった。



『わあ………』

ゆうなればみるものすべてが画になる、
そんな感じで

建物も、植物も、人も、日本より澄んだ青い空も、ぜんぶぜんぶ、
わたしにはとっても刺激的だった。





運良く(？)到着は午前中で。
これで時差ボケも軽くて済みそう。



到着初日から撮影、大変だなぁほんと。
スタジオが借りてあるみたいでそちらに移動した。



ここでもいつも通り玲於くんはわたしがセット。
すごくねむそう(笑)


『ねえねえ、今着てるその服の制作、
わたしも携わったんだよ〜！』


［え、まじで？すごい、やるじゃん。
この衣装かわいいよねってさっき皆で話してた］



『えへへ、ほんと？いざこうやって着てくれてるの
見るのって嬉しいな、！』





［だろうね。
じゃあこれ着てると、
なんかいいご利益でもありそうだわ。］





なんて嬉しい言葉。

たぶん、いや絶対、玲於くんってじつは
すっごく優しい人なの。
いつも意地悪なことばっかゆってくるけど
欲しい時に欲しい言葉をくれる、
これって優しくてあたたかい心の持ち主
じゃないと絶対できないことでしょ？



玲於くん、あんまり寝れなかったのかな、
かなり眠そうだったんだけどそこはさすがプロ、
ばっちり撮影もこなしてて。




普段はメイクして終わりって感じで
撮影現場がどんなふうなのかあんまりまじまじとは
見たことなかったんだけど
みんなすごくカッコよくこなしてて(特に玲於くん)
ついつい見入ってしまった。





その日はスタジオの中だけでの撮影で。
終わったあとは
明日もあるからってホテルに直行した。


大広間みたいなところ貸し切って
皆でお食事することができて
わたしはありがたいことに
楓さんと唯さんと同じ部屋になれた。




だけどねひどいの！
せっかく久しぶりに3人でゆっくり
お話できると思ってたのにそう思ってたのは
わたしだけだったみたいで、(笑)

楓さん、隼くんと待ち合わせてるからーって
すぐ部屋出ていっちゃったし
唯さんがお部屋に戻るの待ってたのに
【裕太くんとお買い物行ってくる☆】
ってLINEきてたし
これこそ、ぼっちなう。



ブー
また唯さんかな。









【下、降りてきて】









．．．どうしよ、玲於くんだ

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