好きって言ってよ１［佐野玲於］完結

なるべくはやく ページ22

玲於Side





．．．うわ、やっべ。




AKIRAさんにGENE７人で飯誘われて、
店に来た時はまだ17時だったんだけど、
気づいたら21時前で。




せめて連絡くらい入れてやれば
よかったじゃん俺、20時って
言っときながらこれは最低だわ、おれ。




頃合いをみて先に抜けようかな〜って思ってたんだけど
あとから啓司さんと哲也さん、それにケンチさんも合流しちゃって、もう大宴会になってて





LINEじゃだめだよな、電話にしよ。
ひっそりトイレを装って抜けようと思ったけど






『玲於〜〜ちょっとこっち来てよ〜〜』






啓司さんに呼ばれて行けず




［うっす］









結局次に携帯触れたのが22時過ぎ、
もう完全にアウトだよなこれ。






電話やめてLINEにしとこ。





【悪い、今日帰れそうにない。】

【ほんとごめん。】









Aちゃんの作る料理って、
ぶっちゃけ、ほんとにうまくて。







これなら五百円以上出してやってもいいかな
ってくらい。







それに毎日かならず自分も食べずに
待ってくれてるし。





冷めないように気を使ってくれてるのわかるし。





．．．登場の仕方は毎回
ほんとやめてほしいけど。(笑)









なんかさいきん、自分でもビックリするほど
あいつの存在が大きくなってるのはわかってて

別に飯作ってくれるからとかそうゆう単純なことじゃなくて

まあ、一緒に食うのはもちろん
その日にあった、たわいもないこととか
お互いに話して
笑って、笑われて、また笑って

たぶんそれってすごくいいことで









あいつ、ああみえても結構やる時はやるし
技術も技量も確かに人並み以上にはもちあわせてる。

それに俺らのセット終わったあと自主練室で自主トレしてるみたいだし。

なんてゆうか、万能だし
とにかく適応能力がやばい。
発言はやっぱり田舎娘だけど、
行動でゆえばもうすっかり東京に染まってる。



そうゆうところは、まあ、素直に尊敬するかな。
絶対、いってやらねえけど。









俺はこのときのあたたかい気持ちに
なんて名前をつけたらいいか
その時はまだわかってなくて








［ああ、帰りてぇ．．．］









哲也｢え〜玲於帰りたいのぉ？｣






［うわ！ちがいますちがいます！
ちょ、哲也さん飲みすぎですって！(笑)］









なるべく早く帰りたいって、
それだけを考えていた。

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