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季節は秋。
教室のあちこちから
忙しそうな声が飛び交う。
残り少ない文化祭までの期間、
放課後はその準備に追われていた。
「あ、」
そんな中、
準備で足りないものを
取りに行こうと友人たちと数人で
渡り廊下を歩いていると
相変わらず中庭で楽しそうに
ふざけながら準備している
平野先輩の姿を見つける。
『あれ、Aって平野先輩のこと好きだったっけ？』
「いや、別に好きってわけじゃないけど」
私の隣にいる廉が
明らかに不機嫌そうな顔を
浮かべ始めたので
これ以上ものを言うのを拒む。
「かっこいいなって、それだけ。」
『分かる。ほんとかっこいいよね』
『そうだ、永瀬部活一緒でしょ？』
廉「まぁ」
『紹介してもらえばいいじゃん』
「……………え！？」
恐る恐る廉を見ると
怒っているのかと思いきや
さほどいつもの表情とは変わらなくて
少しホッと肩を撫で下ろす。
廉「いや、もう3年は夏で引退してるから関わりないし」
『えーなんだ、つまんないの』
もう一度振り返ってみると
たまたまこちらを見ていた先輩と
今度はバチっと目が合ってしまう。
どうすることも出来なくて
固まっているとそんな私を見兼ねたのか
遠くから大きく手を振られる。
遠慮気味に笑顔を浮かべて会釈をすると
少し優越感に浸っていた。
『A何やってんの？行くよ？』
「あ、うん！待って！」
それだけで私の心は十分すぎるほど
満たされて、ふと笑みがこぼれ落ちる。
だって。
私の目を見て、笑いかけてくれて、
優しい笑顔で包み込んでくれる。
こんなにも幸せなことって、
他にあるのだろうかと思うんだ。
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みう(プロフ) - こころさん» コメントありがとうございます^^今までの作品も読んでくださりとても嬉しいです、そして温かいお言葉の数々も嬉しい限りです(；；)これからも是非お付き合い頂けると幸いです。今作もご愛読ありがとうございました！ (2020年10月23日 23時) (
レス) id: 3c79c161a1 (このIDを非表示/違反報告)
こころ(プロフ) - 完結おめでとうございます！みうさんの作品読んでます、いつも切ない感じで恋愛ってそんなに上手くはいかないもの、人の気持ちってそんなに簡単にいかないものって現実を見せられてる気がします。いつも素敵なお話ありがとうございます！また新作も楽しみにしてます！ (2020年10月23日 22時) (レス) id: f2c5e943bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みう
| 作成日時：2020年9月16日 17時
