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主役の二人はホテルに戻って
私たちも解散することになった。
小川君たちとは、乗る電車の方向が逆で。
彼は…電車になんて乗らないでしょう。
そう思って、一人で帰路につこうとしていた。
小「A、神崎と俺で送ってくよ。」
「えっ！大丈夫よ、二人とも反対でしょ？笑」
神「送らせろって、どうせ乗り間違えて終電逃すんだから。笑」
「乗り慣れてるから大丈夫です！」
そんな二人を振り切るように駅へ向かうと
タクシー会社との電話を切った彼が戻ってきて。
翔「…いいよ。俺送ってく。」
気まずそうに、でもはっきりと吐かれた言葉に
驚いたのはきっと私だけじゃない。
二人が必死になって気遣ってくれているのを感じるから。
小「大丈夫だよ櫻井、俺らで送るって。笑」
神「やめておけば？
ほら…撮られたりとか、色々マズいだろ。」
だけど…
翔「…もう遅えから。乗って行って？」
優しそうに微笑む彼がそう言うと、
手配していたタクシーが私たちのすぐ横に停車した。
翔「…お前らは自分で帰れよ？笑
じゃあな、近いうちにまた！」
笑顔で二人に手を振った彼に目配せされて
戸惑いながらも乗り込んだ背中の後に続いた。
翔「…とりあえず出して下さい。」
動揺した顔の二人に何も言えないまま、
結局タクシーは並木道を走り出す。
…戸惑う、けれど。
変に緊張しちゃダメ、
この空間で気まずさは望まない。
「…ありがとう。
あの、都合のいいところで降ろしてね？
電車もまだあるみたいだし、」
翔「いや大丈夫、せめて最寄りまでは送らせてよ。
えっと…実家でいいんだっけ？笑」
頷いた私を見た彼が
運転手さんに駅名を告げた。
…私の家の最寄駅なんて。
まさかまだ覚えているなんて。
翔「…二人、すんげえ幸せそうだったね〜。
だけどあいつらも相変わらずっていうか。笑」
三次会の時と同じ笑顔になって
久々に楽しかったなあ、なんて呟く彼。
「うん、そうだね。」
スピーチや歌が素敵だったとか
久しぶりに会えて本当に嬉しかったとか
気の利いたこと言えたらいいのに。
思い返すと自然に笑顔になれるような、
今日の式の幸福感だけが今の救いで…
彼の言葉に対して、
自然に振舞おうとするのがやっと。
そんな私の気配を察したのか、
彼が徐に口を開いた。
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らびりんす(プロフ) - 柚さん» はじめまして！ありがとうございます、嬉しいです(^^) (2017年5月9日 12時) (
レス) id: f1ca372844 (このIDを非表示/違反報告)
柚(プロフ) - はじめまして。このお話のファンです！これからも楽しみにしています(*^-^*) (2017年5月9日 3時) (レス) id: 4a5934561b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羊羽 | 作成日時：2017年3月27日 8時
