・・・・・・#2 ページ25
伊藤さんからは、思ったより早く返信が来た。
伊藤[連絡ありがとう。実は待っていました。笑
今度飯でもどうですか？
ワインお好きだって聞いたから、オススメの店があるんですけど。]
…ああ。なんか、いま。
久しぶりにキュンときた。笑
今後の展開が楽しみになるような、
好感触な文面を嬉しいと思ったのはいつぶりだろう。
…いや、いつぶりか、なんて愚問で
翔君以来、っていう話でしかないんだけど。笑
でも今は、そうではなくて。
返信が早くて、嬉しく思ってしまうのは。
食事に誘われて、早くも期待してしまうのは。
伊藤さんとのこれからを、
少なからず考えてしまっているからであって。
彼がどんな人なのか、まだちゃんとは知れていないのに
次に会える日が決まってもいないのに楽しみに思ってる。
それが伝わればいいって、思っちゃってるよ。
[私も待ってたんですよ？ほんとうは。笑
ぜひ連れて行ってください！月火以外ならいつでも、連絡待ってますね！]
この人なら、恋を始められる予感が、
この人となら、恋をしてみたいっていう期待が、
いつかの春ぶりに、芽生えた。
…念のため、誇りのために書き留めておくけど。笑
別に私だって、この3年間何もなかったわけじゃない。
デートに誘われないわけじゃないし、
実際デートを楽しんだこともあった。
…けど、違う。
誰と比べてたかなんてわかってる。
彼に敵う人なんて、超える人なんて、
いるわけもないこと知っていたのに。
それを知りながらわざと
比べて、幻滅して、いつでも一番の場所に彼を。
意識的にも無意識的にもそんな風にしていたから、
私の頭の中は彼の存在ばかりが占める。
結局、彼を待っていた。
彼との運命や想い出を、信じたくて信じ込んで、
私には彼しかいないって、思っていたし思いたかった。
そんなんじゃ、人を好きにはなれない。
私を好きと言ってくれる人はいても
そんなんじゃ、本気になんてなってはもらえない。
彼と出会う前なら好きになれていたような人でも
そんなんじゃ、恋を始めようなんて思えない。
そんな風に過ごした3年と決別する。
そのきっかけを、
きっかけになる出来事を、人を、変化を、
由莉と運命が与えてくれた。
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らびりんす(プロフ) - 柚さん» はじめまして！ありがとうございます、嬉しいです(^^) (2017年5月9日 12時) (
レス) id: f1ca372844 (このIDを非表示/違反報告)
柚(プロフ) - はじめまして。このお話のファンです！これからも楽しみにしています(*^-^*) (2017年5月9日 3時) (レス) id: 4a5934561b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羊羽 | 作成日時：2017年3月27日 8時
