智さんの家 ページ22
「ちょっと智さん、起きてください。」
和「ダメダメ。あの人ちょっとやそっとじゃ起きないから。」
カウンターに突っ伏して寝ている智さんの肩を叩いてみるけど、一向に起きる気配はない。
何回叩いても、口角を緩く上げて微笑んでいるだけだ。
そんな私の姿を和は、隣の席に座って眺めているだけ。
和「ほら、おっさん帰るよ。Aも手伝って。」
「はーい。」
智さんを真ん中にして、和と私で智さんを送る。
和「本当におっさんの家から近くてラッキーだわ。」
「智さん、軽いね。ちゃんとご飯食べてるのかな。」
和「集中しだしたら、時間もお腹がすいていることも忘れるからな。」
「そうだね。ちゃんと食べてほしいなぁ。」
智さんのお店で働きだして、びっくりしたことのひとつがこれだった。
何回も"智さん"って呼んでも反応してくれなくて、当時は困っていたものだ。
無事に智さんの家までたどり着いて、和が勝手に智さんのポケットをガサゴソ探して鍵を開ける。
「お邪魔しまーす。」
初めて入る智さんの部屋は殺風景で、最小限の家具や荷物しか置いてなかった。
和「よーいしょ。」
2人で智さんをベッドに寝かせて、置手紙を置いて家を出る。
和「はぁー、疲れた。肩凝るわ。」
「和は大げさ。」
和「昼飯おごってもらおう、明日。」
和と話しながら帰る道中、不意にぼそっと和が聞いてきた。
和「そう言えば、イケメン婚約者とはどうなの...櫻井翔、だっけ？」
「特に進展はしてないよ。でもNYから日本に帰ってくることになった。」
和「へえ、じゃあ嬉しいんじゃないの。」
「まあね。でもそろそろ告白しないと...」
和「親父さんも無茶なこと言うよね、1年以内に結婚とかさ。」
「本当にどうしよう。」
和「まあ、いつでも俺に言えよ。いつでも話聞くし、協力するから。」
和の方を見たら、ニッと笑った。
「そうだよね、和は恋愛マスターだもんね。」
私も、笑いながらそう言えば、
和「まだそれ覚えてたの？」
って耳を真っ赤にして、"忘れろや！"って言いながら、肩にグーパンチされた(笑)
「自分で言ったんじゃん。」
和「うるさい、若気の至りを掘り起こすな。」
この後、私の家に着くまで言い合いをしていた。
ぐちぐち文句を言うのに、さらっと送っちゃうのが、和らしいけどね(笑)
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あーとlove - 初めましてですね！コメントありがとうございます。次回は、翔の本音が聞けると思いますのでどうぞお楽しみに！ (2016年7月19日 1時) (
レス) id: e78417d479 (このIDを非表示/違反報告)
櫻葉みるくてぃ(プロフ) - はじめましてかな？このお話はきっとはじめまして！続きがきになりすぎます！いい話を作りますね！！ほんとに！！！！月9とかより断然面白い！！これからも期待してます。次の更新待ってます！！！ (2016年7月18日 23時) (レス) id: 82f220b590 (このIDを非表示/違反報告)
あーとlove - ひひひさん» 初めまして！コメントありがとうございます。otagaiga鈍感で、自分のことなんて思ってないだろうと思っているからこそ、こんなドタバタが成り立つんですよね（笑） (2016年7月18日 22時) (レス) id: e78417d479 (このIDを非表示/違反報告)
ひひひ(プロフ) - はじめまして！いつもひっそり見てましたが、どーしても書きたくなったので書きます！いつも、主人公ちゃんの気も知らないで好き勝手やってる翔さんに私も主人公ちゃんと一緒に振り回されてドキドキしてます。笑更新がんばって下さい！ (2016年7月18日 17時) (レス) id: 166d5a1a30 (このIDを非表示/違反報告)
あーとlove - ゆゆ。さん» ありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2016年7月7日 2時) (レス) id: e78417d479 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あーとlove | 作成日時：2016年6月18日 5時
