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『師範…。』

師範は墓に手を合わせると、

「さぁ、帰ろう。」

といつも通りの笑みをこちらに向けて立ち上がった。



『…何故、ここにいると分かったのですか?』


「わかるさ、君のことは何でもな。
鬼に対する憎しみが人一倍強いのも、
目上の者に対する礼儀正しさも。





……俺が一番近くで見てきたからな。」


さ、外は暑いな!と背を向けて歩き出すその背中に堪らず抱きついた。






『……ご無礼を、お許しください。』

師範の羽織にじわじわと染みができていく。
わかっていても、止めることなど出来なかった。





「…夕飯は、俺の好物で頼むぞ。」

師範の声音は、うんと優しかった。












『…無限列車、ですか。』

「うむ、短期間の間にかなりの人数の行方不明者が出ている。数名の隊士も一緒にな。」



ある夕食の時の会話である。

昼間、お館様から呼び出されていた師範。
その列車に私とともに向かうよう言われたらしい。



『十二鬼月…でしょうか。』

自身の過去の闘いを思い出し、ふと鳥肌が立った。


「かもしれんな!心してかかるぞ。」


あの時は一人だった。
だけど今回は師範も一緒だ。
だから大丈夫、きっと無事に終わる。





この時の私は、そう呑気でいるのだった。

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愛之助(プロフ) - あ〜〜😭URL送ってくれてありがとう…煉獄さん本当にかっこいい解釈一致でしかないもういっつも文が最高かてぇ…本当に無料で読ませてくれてありがとう…🙏 (2021年11月2日 21時) (レス) @page23 id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
唯梨(プロフ) - 衣世さん» 衣世さん読んでいただきありがとうございました!あるとすればそれは…の内容はほんと、好きに想像してください!ふふふ (2021年10月19日 9時) (レス) id: 7ac5652e2e (このIDを非表示/違反報告)
唯梨(プロフ) - ひよさん» 遅くなり申し訳ありません!!最後までお読みいただきありがとうございました!煉獄さん、ずるい男です。もう呪いでしかありませんでした…来世があれば一発ビンタしたいです。← (2021年10月19日 9時) (レス) id: 7ac5652e2e (このIDを非表示/違反報告)
唯梨(プロフ) - 澪凪さん» 遅くなりごめんね!読んでくれてありがとう♡そんな大したことないからそんな褒めなくていいよ!笑 (2021年10月19日 9時) (レス) id: 7ac5652e2e (このIDを非表示/違反報告)
衣世(プロフ) - 完結おめでとうございます!切ないっ(/_;)/~~いつも解説ありがたいです!それ とは何か…まだわからない私です(ごめんなさい)唯梨さんの小説読めて嬉しいです!! (2021年9月30日 7時) (レス) @page22 id: 1ea4fe96cf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:唯梨 | 作成日時:2021年9月18日 21時

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