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『炎の呼吸 壱ノ型 不知火…っ!』

「うむ!だいぶ良くなったな!」


数ヶ月が経った。
師範の指導と私の努力が実を結び、
炎の呼吸の奥義以外は使いこなせるようになった。
また、数十体の鬼の討伐にも成功し階級も上から五番目の戊に。
だが、まだ師範からは一本取ることが出来ていない。
まだまだ道のりは長そうだ。








「煉獄の継子はいるか。」

ふと、門の方からそんな声がして師範とともに向かうと水柱である冨岡様の姿が。




冨岡義勇。
師範と同じ柱の一人で水の呼吸の使い手。
以前、鮭大根を振舞ったところ大変お気に召したらしく会う度に作ってくれと頼まれる。
口数は少ないがたまに見せる微笑みがとても素敵な方だ。


『冨岡様、どうなさいましたか?』

「……俺の妻になってくれ。」





「何!?」

声を発したのは、私でなく師範だった。









「なるほど!任務でか!」


聞くところによると、冨岡様が現在あたっている任務先の集落では夜になると夫婦が襲われるらしい。身を隠すのが非常に上手い鬼らしく、なかなか出くわせないそうだ。
お館様に女性隊士と夫婦役に、と言われたが同じ柱の胡蝶様には忙しいからと断られ、甘露寺様には了承を得たものの居合わせた伊黒様にものすごい剣幕で叱られてしまったそう。


「頼まれてくれないか。」

柱の方にこう言われたら断るわけにはいかない。
私でよければ…と返事をしようとした私の言葉を遮ったのは

「よし!ならば俺とAで行くとしよう!!」

という師範の大声だった。




『し、師範…っ!?』

「師範と継子の方が息も合う!
……俺が相手では嫌か?」

凛々しい眉毛を少し下げて、少し困ったように笑うその姿に

『とんでもございません…っ!
支度してまいります!!』

と、いたたまれずその場を後にする。
どうか赤い顔には気付かれていない事を祈りながら。








そして


「…私情か、煉獄。」

「なんの事だ冨岡!」

そんな会話がされていた事は知る由もない。


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愛之助(プロフ) - あ〜〜😭URL送ってくれてありがとう…煉獄さん本当にかっこいい解釈一致でしかないもういっつも文が最高かてぇ…本当に無料で読ませてくれてありがとう…🙏 (2021年11月2日 21時) (レス) @page23 id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
唯梨(プロフ) - 衣世さん» 衣世さん読んでいただきありがとうございました!あるとすればそれは…の内容はほんと、好きに想像してください!ふふふ (2021年10月19日 9時) (レス) id: 7ac5652e2e (このIDを非表示/違反報告)
唯梨(プロフ) - ひよさん» 遅くなり申し訳ありません!!最後までお読みいただきありがとうございました!煉獄さん、ずるい男です。もう呪いでしかありませんでした…来世があれば一発ビンタしたいです。← (2021年10月19日 9時) (レス) id: 7ac5652e2e (このIDを非表示/違反報告)
唯梨(プロフ) - 澪凪さん» 遅くなりごめんね!読んでくれてありがとう♡そんな大したことないからそんな褒めなくていいよ!笑 (2021年10月19日 9時) (レス) id: 7ac5652e2e (このIDを非表示/違反報告)
衣世(プロフ) - 完結おめでとうございます!切ないっ(/_;)/~~いつも解説ありがたいです!それ とは何か…まだわからない私です(ごめんなさい)唯梨さんの小説読めて嬉しいです!! (2021年9月30日 7時) (レス) @page22 id: 1ea4fe96cf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:唯梨 | 作成日時:2021年9月18日 21時

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