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“おいで、最期の話をしよう”
確かに師範はそう言った。
働くことを拒んでいた私の脳が急速に動き出し、
動け、早く。と司令を出す。
「君は、立派な炎柱になるんだぞ。」
涙を流しながら首を横に振り続ける私に、
師範は困ったような表情だ。
逝かないで、そう何度も訴える私に
彼が頷くことはなかった。
「…君を、困らせてもいいだろうか。」
よく聞こえるように師範の口元へ耳を寄せた私に、彼はその言葉を紡いだ。
「俺は、……。」
それはまるで、呪いのような言葉だった。
この人は最後に、私を鎖で繋いだのだった。
『あんまりです、師範…。』
「すまないな、俺は後悔を残したくないんだ。」
フッと微笑み、目を閉じた。
一遍の悔いもない、そんな表情で。
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愛之助(プロフ) - あ〜〜😭URL送ってくれてありがとう…煉獄さん本当にかっこいい解釈一致でしかないもういっつも文が最高かてぇ…本当に無料で読ませてくれてありがとう…🙏 (2021年11月2日 21時) (レス) @page23 id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
唯梨(プロフ) - 衣世さん» 衣世さん読んでいただきありがとうございました!あるとすればそれは…の内容はほんと、好きに想像してください!ふふふ (2021年10月19日 9時) (レス) id: 7ac5652e2e (このIDを非表示/違反報告)
唯梨(プロフ) - ひよさん» 遅くなり申し訳ありません!!最後までお読みいただきありがとうございました!煉獄さん、ずるい男です。もう呪いでしかありませんでした…来世があれば一発ビンタしたいです。← (2021年10月19日 9時) (レス) id: 7ac5652e2e (このIDを非表示/違反報告)
唯梨(プロフ) - 澪凪さん» 遅くなりごめんね!読んでくれてありがとう♡そんな大したことないからそんな褒めなくていいよ!笑 (2021年10月19日 9時) (レス) id: 7ac5652e2e (このIDを非表示/違反報告)
衣世(プロフ) - 完結おめでとうございます!切ないっ(/_;)/~~いつも解説ありがたいです!それ とは何か…まだわからない私です(ごめんなさい)唯梨さんの小説読めて嬉しいです!! (2021年9月30日 7時) (レス) @page22 id: 1ea4fe96cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:唯梨 | 作成日時:2021年9月18日 21時