13 ページ13
目を覚ますと、ベットの中だった。
……保健室か。カーテンに覆われて時計は見えないけれど、ざわざわしてないだけあって、休み時間ではなさそう。
体を起こすのはまだダルいから寝たまま。手のひらを見つめていると、なんだか生きてるって感じがした。
「……で?どうしたの?その怪我」
「てへへ、転んじゃって」
フジの声!?
保健室に来てるの…!?それに怪我?転んだ…、え?フジのクラス、今日は体育ないでしょ。
「転んだぁ…?どこで?」
「……教、室?」
耳をすましていればまたそんな声。
どこか傷心を含んだ声色。
「明らかに蹴られた跡があるんだけれど?…ほら、ジャージになんなさい」
「はは、偶然かなー。……かな。」
もしかして?
…私のせいかな。
あいつは確かにとばっちり浴びちゃうかもでも私の事を好きにならないフジくんが悪いのよねーぶははみたいな事言ってたよね。
蹴られた…って事は加害者は男子だよね。男子にまで根回ししたの?
とにかく、話がしたい。
その一心しか無くて。
『ー…ぅ、ぃ、…ぁ』
名前を呼ぼうとして、声が出ないのに気が付いて。
……無力だなぁって思った。
散々迷惑かけた挙げ句私は声すら掛けられない?
なんなの、それ。いない方がいいじゃん。
泡になって消えてしまえばいい。
「何があったのか、先生に話してみないさい?少しは、軽くなるから」
「…軽くなるだけで解決しないのなら意味ないよ。それに、俺より辛い人がいるから、これくらいで弱音吐けない。」
強いなぁ。
…フジの姿は見えないけれど、輝いて見える。見えないけど。
「それは…藤君の大事な彼女さんのこと?…今、そこのベットで寝ているわよ」
「…え!?な、先生、お、俺彼女とかいねーよ!?」
思わずビクッとなる。なんで先生知ってるの?…怖。
163人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
つぴるん(プロフ) - たけのこご飯さん» 本当ですよ!!嘘いって何になるんですか笑 はい^^楽しみにしてます!! (2015年12月30日 22時) (レス) id: cdd108947c (このIDを非表示/違反報告)
たけのこご飯(プロフ) - つぴるんさん» 本当ですか!?ありがとうございます!更新、頑張ります! (2015年12月30日 17時) (レス) id: e46a6089ba (このIDを非表示/違反報告)
つぴるん(プロフ) - 初めまして!凄く面白いですね^^ 更新頑張ってください!! (2015年12月30日 1時) (レス) id: cdd108947c (このIDを非表示/違反報告)
たけのこご飯(プロフ) - yuyuさん» ありがとうございます!頑張ります! (2015年12月25日 14時) (レス) id: e46a6089ba (このIDを非表示/違反報告)
yuyu - このしょうせつ大好きです 更新楽しみにしてまーす^^ (2015年12月25日 14時) (レス) id: b6f9405879 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:たけのこご飯
作成日時:2015年12月24日 18時