【フジ】ダウナー人魚姫とその兎系彼氏【実況者】

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「おはよう、A！」

『…うん、おはよう』

彼は私の顔を見るなり嬉しそうに顔を綻ばせた。どうも。幸せ絶頂期のリア充です。
彼と付き合いはじめて早一年。高校生なのに同棲という最初からクライマックスな関係。

いや、違うんだよ。私とフジは親が仲良くてなんかフジの親が海外にしばらく出張ってことで私の家にフジが泊まってたら私の親も急な異動で同棲っぽくなってるだけなの。

籍とか入れてないよ…まぁ、別れる予定もないし最終的に結婚してもいいかなとか思っている。私は彼に不満がないから。…あ、あるっちゃあるな。

簡潔に言おう。彼は、年中発 情期なのだ。

学校ではまったく接点のない二人としてやってるのに「俺、やっぱり我慢できないよ…」とか言って人気のない所で…まぁ後はご想像にお任せするけど。そのあとの授業なんて集中できないったらありゃしない。
学校にいる時は妙な気をおこさないでほしい…不満はその位だ。優しいし私には勿体ない位いい人で格好いい。

「今日は土曜日だねー」

彼がソファに身を沈めながら言った。

『……私は午後から部活があるけど』

考えただけで体が重くなる。
入学当時の私ならわーい部活だぁ！とでも思ったんだろうが…色々あって人と喋るのが怖くなってしまって…でももう三年生だからやめるにやめれない…あと少しで引退なのだ。ちなみに部活は美術部である。

「午後からかぁ……なら、いいよね？」

私に向けてくる視線は妖艶でとても男子高校生が発しているとは思えない色気がある。不覚にもぞくぞくする。

『………やだ』

「なんでさー。もう１８になったじゃん」

『お風呂入んなきゃいけなくなるもん』

「えー……じゃあ部活から帰ってきたらね？」

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